2月4日の「妊娠の日」を前に、全国の妊婦 433名を対象に、妊娠出産に関する意識調査を実施しました
【2月4日「妊娠の日」】約9割の妊婦が新型コロナウイルスの影響で、妊娠出産に対して不安
~ 52.4%で世帯収入が減少。 約8割が産後の面会や立ち会い出産に影響 ~
新型コロナウイルス感染症拡大が続くなか、2020年の出生数が前年比で約1万7千人減少しています※。このようななか、妊娠期間と出産における新型コロナウイルスの影響について現状を調査しました。
※ 厚生労働省2020年12月21日発表
【調査結果のポイント】
(1)コロナ禍での出産・育児について、約9割が不安
●88.5%が妊娠期間・出産と子育てに不安があり、91.7%が不安の背景に新型コロナウイルスの影響があると回答
●8割以上の妊婦が、「自身の感染」、「パートナーや家族の感染」、「赤ちゃんへの影響」を不安視
●新型コロナウイルスで実際に影響が出ていること
・52.4%が、世帯収入が減少
・出産に関して、「産後に家族や友人と面会ができない・制限がある」(1%)、「立ち合い出産ができない・制限がある」(82.9%)
・両親学級の中止により、初産婦の7割以上が、妊娠・出産・子育てに関する情報が不十分
(2)コロナ禍で、生まれてくる赤ちゃんに対する健康意識が高まっている
●コロナ禍での出産や子育てについて、92.3%の妊婦が、医療や健康面で不安
●経産婦の62.3%が、前回の出産時より、赤ちゃんの健康に対する意識が高くなったと回答
(3)さい帯血についての認知は約9割。約4割が医療の面で「さい帯血バンク」に期待
●脳性まひや自閉症など、現在治療法のない病気に対する新しい医療として注目される「さい帯血」について、約9割の認知
●「さい帯血バンク」へのイメージは、「白血病など難病の治療に効果がある」(0%)、「わが子の将来に役立ちそう」(45.7%)、「新たな医療の道を切り開く可能性がある」(40.6%)
【助産師さんからのコメント】
長期化するコロナ禍で、不安な思いをしている妊婦さんがたくさんいらっしゃいます。「両親学級が中止になり、出産や育児のイメージがわきにくい」という声も現場でよく耳にします。妊婦さんの不安を軽減しようと、病院や地域の助産師会でもオンラインでの両親学級を実施するようになりましたが、個々人の悩みに十分には対応できておらず、限界を感じる場面も多いです。安心して出産・子育てに取り組めるように、病院や行政だけでなく、企業や地域のサポーターも積極的に関わる協力体制が必要だと感じています。
今回、コロナ禍での妊娠・出産・子育てという、誰もが経験したことのない出来事をきっかけに、ご自身の健康や生まれてくる赤ちゃんの健康に対する意識が高まっていることが分かりました。実際に、ご夫婦で健康に関して話し合う時間が増えているようです。将来の我が子の健康に対する保険として、さい帯血の保管に関心を寄せていらっしゃる方も増えています。妊婦さんにさい帯血保管をはじめとした必要な正しい情報が届き、少しでも安心して過ごしてもらえるサポートが必要とされています。