さい帯間葉系細胞由来培養上清を用いた新たな眼疾患治療の開発に関する 共同研究契約締結のお知らせ(English version available)
株式会社ステムセル研究所(本社:東京都港区、代表取締役社長:清水崇文)は、学校法人国際医療福祉大学医学部眼科学教室(教授代表:臼井智彦)および医療法人社団 栄和会(理事長:檀之上和彦)と、さい帯間葉系細胞由来培養上清を用いた新たな眼疾患治療の開発に関する共同研究契約を締結しましたので、お知らせいたします。
ドライアイ、角膜潰瘍、角膜上皮びらんなどでみられる角膜上皮障害は、日常生活の中で多くの人に生じる一般的な疾患です。外傷や感染、アレルギー、手術後の合併症といった多様な要因に加えて、従来眼科治療で用いられている点眼薬や抗がん剤をはじめとする全身投与薬によっても発症し得ます。角膜上皮障害が生じると、異物感や眼痛を伴うだけでなく、視力や見え方への影響、さらには感染リスク増大を招きます。

従来は、人工涙液やドライアイ治療薬、副腎皮質ステロイド点眼、治療用ソフトコンタクトレンズ装用などによる治療が行われていますが、重症例では上皮障害が遷延し、不可逆的な眼の機能低下に至ることもあります。既存治療のみでは十分な改善が得られない症例もあることから、角膜上皮の再生を促す新たな治療法の開発が求められており、近年、細胞治療や細胞培養によって得られる細胞由来成分(以下、培養上清)を用いた抗炎症・組織修復作用を応用した治療アプローチが注目されています。本研究では、さい帯由来間葉系細胞の培養上清を用いた眼疾患への応用可能性を評価し、特に眼科領域で頻繁にみられる角膜上皮障害に対して、その有効性を検証し、将来的な臨床応用に向けた基礎的知見の獲得を目指します。
将来の社会実装イメージ
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