知って安心!陣痛から出産までの流れ 赤ちゃんに会えるまでの順序

助産師 坂田陽子 先生

記事監修者:助産師 坂田陽子 先生

助産師/看護師/国際認定ラクテーションコンサルタント/ピーターウォーカー認定ベビーマッサージ講師/オーソモレキュラー(分子整合栄養学)栄養カウンセラー

妊娠後期(妊娠8カ月)に入り、妊娠37週の生産期を迎えるといよいよ出産間近となりどんな出産になるだろう、陣痛から?破水から?いつくるだろうかとドキドキしてくると思います。私は3人の出産を経験しましたが、何人目でも予定日が近づくにつれて毎日落ち着かなくて、ドキドキソワソワした日々を過ごしていたことを覚えています。三者三様の出産でしたが赤ちゃん誕生までの流れを振り返りながら、人それぞれいろいろな出産があるんだと知っていただき、少しでも楽な気持ちで出産に臨んでもらえるよう陣痛の始まりから出産までの一般的な流れについてご紹介させてもらいたいと思います。

陣痛ってどんな風に始まる?痛みに気づける?!

陣痛の始まりは、タイミングも痛みの出方も人によって様々です。前駆陣痛を繰り返し徐々に定期的な痛み(陣痛)に変わってくる場合もあれば、前駆陣痛はなく定期的な陣痛から痛みを感じ始める場合もあります。

陣痛の痛みに関して詳しく知りたい方は下記記事を参考にしてみてください。
https://stemcell.co.jp/column/%e9%99%a3%e7%97%9b%e3%81%ae%e7%97%9b%e3%

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一般的な陣痛の流れ

1.子宮口が0~3cm程度になると陣痛が起こる間隔は約10分になります。おなかの張りや痛みを感じるようになりますが、リラックスして過ごしましょう。
2.子宮口が3~8cm程度になると陣痛が起こる間隔は約5分になります。下腹部の痛みが強くなります。楽な姿勢と呼吸を心掛けましょう。
3.子宮口が8~10cm程度になると陣痛が起こる間隔は約2分になります。痛みも大きくなり、痛みの場所も腰のあたりやお尻などに変わってきます。いきみたくなる感じがしますが、まだ我慢しましょう。
4.子宮口全開(10 cm程度)になると赤ちゃんと会えるまで、もうすぐです。助産師さんの声がけがあったら、陣痛に合わせていきみましょう。
5.出産後、後陣痛と呼ばれる弱い痛みがあります。子宮が妊娠前の元の大きさに戻ろうとして収縮することで起こります。後陣痛は帝王切開の場合にも発生します。数日程度続く場合があります。

陣痛の流れ(体験談)

私は1人目の時は予定日を8日超過し、今か今かと待ち遠しい気持ちも通り過ぎてしまって少し自暴自棄になりかけてしまっていました。41週と1日目の朝5時、急な痛みで目が覚めて、もしかして!と初めての陣痛に戸惑っているうちにすぐに7分間隔の痛みになり病院に向かいました。

2人目の時には前駆陣痛があり、なんか痛いな〜とぼんやり思っているといきなり赤ちゃんの大きな胎動とともに破水しました。ちょうど入院中だったのでそのまま分娩室へ移動し、3人の中では一番早いスピード出産となりました。

そして3人目では出産前日の夜から不規則な痛みで落ち着かず、ほぼ一晩寝られないまま朝を迎えました。今思えば少しでも寝ておけば良かったのですが・・・痛みと変なドキドキ感でまったく寝られませんでした。痛みが引いたり間隔が短くなったりしながら、やっと10分間隔の痛みの波がついてきてやっと病院に行ける!よかった・・・!という気持ちで病院に向かったという3人それぞれのお産の始まりでした。 自分はどんな風に陣痛が始まるのだろうか、ちゃんと陣痛に気づけるだろうかと心配になるかもしれませんが、いざ陣痛!となると痛みの違いはやっぱり本能的に分かるものなんだと私は実感しました。そして、もし破水からでも慌てずに清潔を保って病院に連絡すれば大丈夫なので、出産予定が近づいたら準備を済ませておくと安心です

もうすぐ赤ちゃんに会える!陣痛開始から出産までの流れ

陣痛が始まれば、赤ちゃんに会えるのもあと少しです!

出産の流れは第1期から第3期までの段階があります。

第1期

まずは陣痛開始〜子宮の出口(子宮口)が10㎝になるまでの分娩第1期の段階です。

陣痛によって少しずつ赤ちゃんが降りてきて、子宮口も徐々に開いてきます。痛みの程度も最初からとても痛いという訳ではなく、徐々に強くなり、痛い時間と痛くない時間の間隔が短くなってきます。経産婦さんは出産経験があるため子宮口が開きやすく、初めての出産に比べて約半分の時間になるといわれています。まだ耐えられる痛みだと思ってギリギリまで自宅にいて、間に合わなくて自宅で出産したという方もいるので、経産婦さんは1人目より早く進むということを忘れずに心の準備をしておくことも大切だと思います。

そして陣痛は、どんなに痛みが強くなっても痛みと痛みの間にはお休みの時間があります。このお休みの時間に、助産師さんのアドバイスを聞いて、力を抜いてリラックスすることがとても大事だと思います。ずーっと痛みが続くわけではないので、お休みの間に身体を休めて次の陣痛でまた赤ちゃんが進めるようにというイメージをもって乗り切ってください。私は痛みの間でスーッと眠ってしまっていることが何度かありました。

第2期

いよいよ子宮口全開になると、子宮口全開〜赤ちゃんが出てくるまでの分娩第2期となります。

陣痛により子宮から押し出された赤ちゃんは、膣の中を通り少しずつ体の外に出ようとします。ママは陣痛に合わせていきむことで、赤ちゃんが産まれるのを助けます。この子宮口が10㎝開いてから赤ちゃんが産まれるまでの時間は、初産婦さんで2~3時間、経産婦さんで1~1.5時間くらいといわれています。

一番大変な時ですが、狭いところを通ってくる赤ちゃんにとっても1番大変なのがこの時期です。やっと赤ちゃんに会える!という前向きな気持ちで産まれてくる赤ちゃんを迎えましょう

最初に赤ちゃんの頭が出てくると、続いて体もするっと出てきます。この時のドゥルン!という感覚、ずっと挟まっていて痛くてたまらなかったものが出てきてスッキリ!!というようななんとも不思議な感覚は、本当に忘れられません。そして、赤ちゃんが産まれると同時に陣痛はなくなります。

第3期

赤ちゃんが産まれて〜胎盤が出てくるまでが分娩第3期となります。この時間は初産婦さんで15~30分、経産婦さんで10~20分です。胎盤が出る時は少し変な感じがするかもしれませんが、無事に赤ちゃんを産めたという達成感、痛みからの解放で私は処置されていることも気にならなかった記憶があります。処置されながら、分娩台の横で赤ちゃんが身体を綺麗にしてもらう様子を見て、元気な泣き声を聞いて、無事に産まれてくれてよかった〜やっと赤ちゃんに会えたんだとじわじわと実感が湧いてきてホッとした時間でした。しかし、2人目3人目になるにつれて出産直後から子宮が元の大きさに戻ろうと急激に収縮するのに伴う痛み(後陣痛)がとても強くて、感動の余韻に浸りながらも痛くて痛くて泣きそうになっていました。

産まれると同時に陣痛は終わりますが、産んだ後にこんな痛みがあるなんて!と、後陣痛を知らなかった私はとても衝撃を受けました。人間の身体は本当に凄いです。おなかの中にいる間、赤ちゃんに栄養や酸素を届けてくれていた胎盤が出て、無事に出産が終わりになります。

まとめ

陣痛から出産までの流れを書きましたが、1人1人それぞれのお産があるので一般的な流れをイメージし気持ちの準備をしておくことが出産に対する不安の軽減に繋がると思います。

そしてあとは「案ずるより産むが易し」です!出産直前、どんな出産になるのかな、大丈夫かな、ちゃんと産めるんだろうか…と不安になっていたときに母からこの言葉をかけてもらいました。どれだけ考えても、あとは赤ちゃんのタイミングを待って一緒に頑張るしかないんだと、いろいろなお産の流れがあっても乗り越えれば赤ちゃんに会える!!その楽しみを胸に、出産までの日々を過ごしていました。 妊娠が分かってから赤ちゃんに会えるまで、楽しみ、不安、いろんな気持ちになると思いますが周りの人と話したり、色んな人の経験を聞いたり読んだりすることで自分だけじゃないんだと安心して出産に臨んでもらえたらと思います。良いご出産をお迎えください。

赤ちゃんの未来に備える「さい帯・さい帯血保管」を考えてみませんか?

赤ちゃんとお母さんをつなぐ、「へその緒(さい帯)」と、その中を流れる血液「さい帯血」には、体を作るためのもととなる貴重な「幹細胞」が多く含まれていて、赤ちゃんやご家族の将来に備えて長期的に凍結保管することができます。

幹細胞は新しい医療への活用が進められており、もしもの時に役立てられる可能性があります。

さい帯・さい帯血保管のポイント!

  1. 出産後わずか数分の間にしか採取できない貴重な赤ちゃんのものです。
  2. 採取の際、お母さんと赤ちゃんに痛みや危険はありません。
  3. どちらにも幹細胞がたくさん含まれています。
  4. 再生医療分野など、さまざまな活用が進んでいます。
  5. それぞれ異なる幹細胞が含まれているため、両方を保管しておくことで将来の利用の選択肢が広がります。

実際に保管・利用した方のお声

出産時にしか採取できない「さい帯血」を、脳性まひのお子さまに対して臨床研究で使用された方のお声をご紹介します。

高知大学の臨床研究で
さい帯血投与を受けたお子さま

さい帯血を保管して
本当に良かったと思っています

元気に産まれたと思っていましたが、生後半年頃から左手をほとんど使おうとしないことに気付き、1歳頃にやはり何かおかしいと思ってMRIを撮ってもらうことにしました。結果1歳5ヶ月で脳性まひとわかりました。
2歳の誕生日にステムセルからハガキが届き、出産時に保管したさい帯血がもしや役に立つのではと思い至りステムセルに問い合わせました。ちょうど臨床試験への参加者を募集していて、運よく2歳5ヶ月のときに参加することができました。
輸血前は左手と左足に麻痺があり、歩けてはいるものの、とても転びやすく、少し歩いては転びを繰り返していました。しかし輸血後、翌日には転ぶ回数が減り、おもちゃを両手で掴めるようになって驚きました。その後もリハビリも継続し、完治したわけではありませんがかなり麻痺が軽くなったように思います。
現在、地域の小学校の普通級に集団登校で通えています。
まさか我が子がさい帯血を使って治療をすることになるとは思っていませんでしたが、保険のつもりでさい帯血を保管しておいて本当に良かったと思います。

さい帯・さい帯血を利用した再生医療の研究が、今まさに国内外で進んでいます。

その他のお声は公式サイトからご覧いただけます。

医師からのメッセージ


総合母子保健センター
愛育病院 病院長
百枝幹雄 先生

応用範囲が広がる
「さい帯・さい帯血」による再生医療

近年、めざましく進歩している再生医療のなかで、さい帯やさい帯血の幹細胞を利用する技術の最大の特徴は、通常は破棄してしまうけれども実はとてもポテンシャルの高い出生時の幹細胞を活用するという点です。
これまで有効性が示されている白血病、脳性まひ、自閉症のほかにも様々な疾患に対して臨床研究が進んでいますし、民間のバンクではご家族への利用も可能になりつつありますので、今後はますます応用範囲が広がることが期待されます。
一方、忘れてはならないのは必要になるまで幹細胞を長期間安全に保管するには信頼できる設備と技術が必要だということで、それにはそれなりのコストがかかります。
コスト・ベネフィットのとらえ方は人それぞれですが、お子様とご家族の将来を見据えてベネフィットが大きいとお考えの方には、信頼できる施設へのさい帯やさい帯血の保管は十分価値のある選択肢だと思います。

さい帯・さい帯血についてより詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。

保管するなら、ステムセル研究所の「HOPECELL(ホープセル)」

株式会社ステムセル研究所が提供する「さい帯・さい帯血ファミリーバンクHOPECELL(ホープセル)」は、日本国内で最も選ばれている保管サービスです。

ステムセル研究所は、25年以上の保管・運営実績がある日本初のさい帯血バンクで、国内最多となる累計80,000名以上のさい帯血を保管しています。

どうやって保管するの?
ステムセル
研究所
出産時に産科施設で採取されたさい帯・さい帯血は、ステムセル研究所の高レベルのクリーンな環境で専門スタッフが処理・検査を行います。国内最大級の細胞保管施設にて、約-190℃の液体窒素タンク内で長期間大切に保管されます。また、ステムセル研究所は厚生労働省(関東信越厚生局)より「特定細胞加工物製造許可」を取得しており、高品質と安全性を実現しています。

保管したさい帯血は何に使えるの?
ステムセル
研究所

国内では脳性まひに対する、赤ちゃんご自身やごきょうだいのさい帯血投与の研究が行われています。海外の臨床研究では、投与により運動機能および脳神経回路の改善が報告されています。また自閉症スペクトラム障害(ASD)に対して、さい帯血の投与によりコミュニケーション能力や社会への順応性が向上する可能性が期待されており、大阪公立大学にてお子さまご自身のさい帯血を投与する臨床研究が開始されます。

さい帯・さい帯血保管は高いと聞いたのですが…
ステムセル
研究所
さい帯またはさい帯血のどちらか一方を10年間保管する場合、月々2,980円(税込)で保管することができます。出産時にしか採取・保管することができない貴重な細胞なので、お子さまの将来に備えて保管される方が増えています。

無料パンフレットをお送りします!

さい帯・さい帯血保管についてより詳しく知っていただけるパンフレットをご自宅へお送りします。

赤ちゃんの将来に備える「さい帯・さい帯血保管」をぜひ妊娠中にご検討ください。

この記事の監修者

助産師 坂田陽子 先生

経歴

葛飾赤十字産院、愛育病院、聖母病院でNICU(新生児集中治療室)や産婦人科に勤務し、延べ3000人以上の母児のケアを行う。
その後、都内の産婦人科病院や広尾にある愛育クリニックインターナショナルユニットで師長を経験。クリニックから委託され、大使館をはじめ、たくさんのご自宅に伺い授乳相談・育児相談を行う。

日本赤十字武蔵野短期大学(現 日本赤十字看護大学)
母子保健研修センター助産師学校 卒業

資格

助産師/看護師/国際認定ラクテーションコンサルタント/ピーターウォーカー認定ベビーマッサージ講師/オーソモレキュラー(分子整合栄養学)栄養カウンセラー