「私が電動自転車の購入を考えたきっかけ」
私が電動自転車の購入を初めて検討したのは、下の子を妊娠中のときでした。その頃、上の子は1歳半過ぎでまだまだ長い距離は歩けなかったので、毎日のお買い物やちょっとしたお出掛けもベビーカーを使っていました。なにせ妊娠をしていたのでおなかや腰に負担の掛かる抱っこ紐は早々に引退せざるを得なかったからです。しかし、1歳半の子供というのは「ベビーカーいやだ」「歩きたい」「抱っこ」を繰り返すもので、最終的には右手にベビーカー、左手に抱っこの状態で家まで帰ることも沢山ありました。妊娠が判明して間もない頃はなんとかそれでも過ごせていましたが、つわりがひどくなってきてからは片手抱っこも辛くなり、泣き叫ぶ子供をベビーカーに無理やり座らせているような日々が続くようになってしまいました。「でも駅まで近いし、親子の遊び場のある施設までも近いし、つわりが過ぎれば少し楽になるから、もうしばらくの辛抱だわ」なんて思っていた私でしたが、なんといつまで経ってもつわりがなくなることはありませんでした。さらには、時が経つにつれて、ベビーカーに乗っている子も重くなるし、私のおなかも大きくなるしで、家までの上り坂が登れなくなってしまったのです。ここでいよいよ電動自転車の購入を検討し始めたのでした。
「妊婦さんなのに自転車に乗っていいの?と言われて」
日々の買い物の辛さ、それでも外に出たいと言う上の子の欲求に応えてあげたい気持ち、だけどどうにもならない私の体のことを正直に夫に打ち明け、電動自転車が欲しいと訴えたときにこう言われました。
妊娠中でつわりもきつく気持ちも不安定な中、どうして私の気持ちを分かってくれないの?!自分はいいよね!毎日会社に行ってるから分からないよね!と、ついつい最初は喧嘩腰になってしまいました。しかし冷静になって考えてみると、確かに妊婦さんが自転車を乗り回しても大丈夫なのか?という疑問が浮かんできました。
まず考えたことは、自転車の振動は胎児に影響がないのかということ。次に、サドルに長時間座ることによって子宮口などへの影響はないのかということ。それから、もしも転倒してしまった場合の危険性などが頭に浮かびました。その日から、子供を寝かし付けたあとは「妊婦・自転車・安全性・危険」などをキーワードにネット検索を繰り返しました。全ては夫にyesと言わせるために。
「あまりおすすめはできない」
様々なサイトの情報を総括すると、妊婦さんが自転車に乗ることはおすすめできないと書かれていました。その理由は妊娠の時期によって様々ですが、例えば妊娠の初期ですと、つわりや脳貧血による注意力の低下が挙げられます。妊娠するとホルモンバランスの変化により、ママの体には様々な変化が表れます。大丈夫と思っていても咄嗟の判断ができなくなってしまうことも考えられます。また中期から後期にかけては、おなかが大きくなり、バランスを崩しやすくなります。電動自転車となると車体だけでも20kg~30kgありますから、それを支えるのも妊婦さんにとってはかなりの重労働になりますよね。子宮が胃を押し上げて胃のむかつきを感じる方もいらっしゃいますし、心臓や肺に負担も出てきて少しの運動でも動悸や息切れを感じます。出産間近なら破水や陣痛がいつ起きてもおかしくありません。こういった理由から、やはり妊娠中の自転車は控えた方が良いのだと考えさせられます。ただ、どうしても乗らなくてはいけない場合も出てきますよね。例えば上の子の送迎や通勤などで駐車スペースがなかったり、公共交通機関までが遠かったりする場合です。そういった場合は「仕方ない」と自転車に乗るよりも、まずは他に方法がないかどうか検討してみましょうとも書かれていました。妊婦さんが自転車に乗ることへの一番の不安は、やはり事故に遭うことです。事故に遭い、怪我をしてしまったら、赤ちゃんに何かあったら、大事な命をおなかに抱えているわけですから、自分の利便性よりも親子の人生を優先させて考えていけたら良いかなということです。
「産後、いよいよ子乗せ電動自転車デビュー!」
あれだけ夫に訴えていた私ですが、やはり優先すべきは新たな命と考え、妊娠中にブイブイ乗り回すことはやめました。産後、下の子をおんぶ出来るようになった頃にいよいよ私は子乗せ電動自転車デビューを果たしたのでした。機種については全て夫に丸投げしました。二歳差育児に疲弊しきっていた私は考えることを放棄していたのです。でも、おかげさまで大変乗り心地の良い自転車をゲットできたなと喜んでおりました。そう、当時は…
子乗せ電動自転車にも、いくつか種類があるのを皆さんご存知ですか?前かご付きの後ろに子供を乗せるタイプ。前かごなしの前後に子供を乗せるタイプ。前かご付きで後ろに子供を乗せ、更にハンドルの間にも追加で座席を付けられるタイプ。この最後に挙げたタイプ良いじゃん!子供を乗せなくなったら、また座席を外したらスッキリするし、何よりかごがないと買い物が不便だよ、との話から、我が家では前かご付きのハンドルの間に座席を追加できるタイプを購入しました。購入当初は下の子はまだおんぶだったので、ハンドルの間の座席は設置していません。そして1歳を過ぎた頃に予定通り座席を追加すると、夫が乗る際には、その座席に膝が当たり漕ぎにくいなあとボヤくようにはなりましたが、私は、それはそれは快適に乗りこなしていました。しかし、下の子が3歳を過ぎ、恰幅も良く元気に成長した頃、大問題が発生しました。下の子が重くて座席の乗せ降ろしが苦しくなってしまったのです。我が家は二歳差、子供たちの成長の差は少ない方で、そんな兄弟には我が家が選んだタイプの自転車は向いていないそうです。後付け出来る座席は狭い上にハンドルの間に設置するため、ハンドルを越えて乗せ降ろししなくてはいけません。そのため、前に乗せる子の成長を考えると、通常なら前かごが設置されるであろう場所を座席にしている「前かごなしの前後に子供を乗せるタイプ」の自転車が向いているそうです。
我が家の電動自転車13万円、上の子も、もうそろそろ乗せられなくなるため、購入し直すことはありませんが、これから購入を考えている方がいらっしゃいましたら、ぜひ兄弟の年齢差や体格差などを考慮されると良いかと思います。