「赤ちゃんの体重の増え方を知りたい」
「赤ちゃんが健康に育っているのか不安」
このようなお悩みがあるのではないでしょうか。
赤ちゃんの体重の増え方は、多くの母親が気にかける重要なポイントです。
実際に赤ちゃんの体重増加は、健康状態と成長の重要な指標になります。
適切な体重増加は、赤ちゃんが十分な栄養を摂取し、順調に発育していることを示しているのです。
一方で体重増加が不十分だったり、逆に急激に増加している場合は、なにかしらの健康上の問題がある可能性も。
そこで、この記事では以下のような内容を解説していきます。
・【目安】赤ちゃんの体重の増え方
・【性別・月齢別】赤ちゃんの平均体重
・赤ちゃんの体重の増え方に関わる3つの要因
この記事を読むと、赤ちゃんの適正な体重の増え方がわかり、安心して子育てができるようになりますよ。
【目安】赤ちゃんの体重の増え方
赤ちゃんの体重の増え方は月齢によって異なり、一般的な目安は以下のとおりです。
月齢 | 体重の増え方 |
生後0〜3か月 | 25〜30g/日 |
生後3〜6か月 | 15〜20g/日 |
生後6〜12か月 | 10〜15g/日 |
出典:厚生労働科学研究費補助金(成育疾患克服等次世代育成基盤研究事業)「乳幼児身体発育評価マニュアル」平成24年3月発行
生後3か月頃までは、もっとも急速に体重が増加する時期です。
この時期に体重の増加が著しい理由としては、
・母乳やミルクの摂取量が安定する
・消化機能が発達する
・睡眠時間が長く、エネルギー消費が少ない
・成長ホルモンの分泌が活発
などがあげられます。
また上表は、あくまで平均的な数値であり、個々の赤ちゃんによって差がある点は覚えておきましょう。
【性別・月齢別】赤ちゃんの平均体重
「わたしの赤ちゃんは適正体重なのだろうか」と気になりますよね。
下記には、赤ちゃんの性別と月齢ごとの平均体重を示しています。
自身の赤ちゃんに当てはめて確認してみてくださいね。
月齢 | 男子 | 女子 |
出生時 | 2.98kg | 2.91kg |
1~2か月 | 4.78kg | 4.46kg |
2~3か月 | 5.83kg | 5.42kg |
3~4か月 | 6.63kg | 6.16kg |
4~5か月 | 7.22kg | 6.73kg |
5~6か月 | 7.67kg | 7.17kg |
6~7か月 | 8.01kg | 7.52kg |
7~8か月 | 8.30kg | 7.79kg |
8~9か月 | 8.53kg | 8.01kg |
9~10か月 | 8.73kg | 8.20kg |
10~11 か月 | 8.91kg | 8.37kg |
11~12か月 | 9.09kg | 8.54kg |
出典:厚生労働省「平成22年乳幼児身体発育調査報告書(概要)」を参考に作成
赤ちゃんの体重の増え方に関わる3つの要因
赤ちゃんの体重の増え方は、おもに以下3つの要素が影響しています。
・栄養摂取量
・遺伝
・活動量
順番に見ていきましょう。
要素1:栄養摂取量
授乳方法や食事内容は赤ちゃんの体重の増え方に、もっとも影響を与える要因です。
実際に、国立病院機構四国こどもとおとなの医療センターが公表している資料によると、一生のうちで一番よく育つ1歳までの発育は、栄養の関与が大きいといわれているのです(※1)。
赤ちゃんの栄養補給は授乳がメイン。
厚生労働省によると、授乳量は赤ちゃんによって異なり、母乳であれば飲みたい分だけ飲ませるとよいといわれています。
生後数日の赤ちゃんの授乳回数や飲む量の目安は、以下のとおりです。
項目 | 詳細 |
1日あたりの授乳回数 | 8~12回 |
授乳間隔 | 数分~5時間ほど |
授乳にかかる時間 | 数分~30分ほど |
1回あたりに飲む量 | 20~150g |
出典:厚生労働省「子ども・子育て支援推進調査研究事業「『授乳・離乳の支援ガイド』の普及啓発に関する調査研究」」2019年度
育児用ミルクの場合でも、赤ちゃんによって飲みたい量やペースは異なります。
消化にかかる胃腸への負担を考慮して3~4時間の間隔をあけるのが一般的ですが、赤ちゃんの様子を見ながら、飲ませる量やペースは柔軟に調整しましょう。
(※1)出典:独立行政法人 国立病院機構 四国こどもとおとなの医療センター「〈こども〉 vol.01 子供の成長について」
要素2:遺伝
赤ちゃんの体格や成長の仕方には、遺伝的な要因が大きく影響します。
両親の体格や幼少期の成長の仕方が、赤ちゃんの体重の増え方にも影響する可能性が高いのです。
たとえば両親が小柄な場合、赤ちゃんも同様に小柄で体重増加が緩やかになる傾向があります。
ただし赤ちゃんが育つ環境によっても、体重の増え方がことなる点は覚えておきましょう。
要因3:活動量
赤ちゃんの活動量も、体重の増え方に影響を与える要因のひとつです。
活発な赤ちゃんは、同じ栄養摂取量でも体重の増え方が緩やかになる傾向があります。
ただし体重の増え方が著しく遅い場合は、栄養摂取量の見直しや健康状態の確認が必要です。
赤ちゃんの体重を測る時はできるだけ毎回同じ状態で
1か月ごとに測る場合は、できるだけ同じ日にちに測りましょう。
朝と夕方でも食事やミルクの量によって差が出るため、毎回自身で決めた時間に測ると、誤差が少なく済みます。
体重は服装にも影響される点にも注意しておきましょう。
【体験談】赤ちゃんの体重の増え方に一喜一憂しないことが大切
私自身、初めての育児の際は、Webサイトや書籍などの目安と比べながら一喜一憂していました。
一人の命を預かっている不安と身近に相談できる人が少なかったこともあり、いま思えば産後鬱だったのではないかなと思うほどでした。
しかし1歳を過ぎれば、動き回る我が子に翻弄され、数百グラムの変化を気にする余裕すらなくなっていました。
二人目は乳児健診以外ほとんど気にすることもないほどに。
数字を気にするより、日々の体調や機嫌を気にするほうが、よほど病気にも気付いてあげられると育児をしながら気付きました。
Webサイトや本に載っている目安はあくまでも目安です。
この数字で安心することもあると思いますが、不安になりすぎないように育児を楽しんでくださいね。
赤ちゃんの体重に関するQ&A
ここでは赤ちゃんの体重について、よくある3つの質問をまとめました。
順番に見ていきましょう。
土肥先生
カウプ指数とは生後3か月から5歳までの乳幼児の発育程度を評価する指標で、肥満度を表す数値として国際的に用いられるBMIと同様に、次の計算方法で算出されます。
【カウプ指数=体重(g)÷(身長(cm)×身長(cm))×10】
厚生労働省が示す、カウプ指数の基準値は以下の通りです。
やせぎみ | 14以下 |
ふつう | 15〜17 |
ふとりぎみ | 18以上 |
乳幼児の中でも生後3か月の乳児と5歳の幼児では体型が大きく異なるため、次のような、年齢に応じたカウプ指数基準値が使われることも多くあります。
乳児(3ヵ月以後) | 16〜18 |
幼児満1歳満 | 15.5〜17.5 |
1歳~満2歳 | 15〜17 |
満3~5歳 | 14.5〜16.5 |
ただし、カウプ指数はあくまで「目安」であり、特に乳幼児期は成長速度に大きな個人差があります。
カウプ指数が標準体型の正常範囲に収まらない場合でも、「成長曲線(乳幼児身体発育曲線)」などを用いて発育状況を確かめることが大事です。
土肥先生
産科を退院後1日平均で約30g増えていれば心配いりません。
しかし完全母乳育児の赤ちゃんの場合は体重増加が緩やかになるとも言われており、1日15~20gの増加を目標にする場合もあります。
体重増加が不安な場合は、母乳外来を活用してみるものよいでしょう。
あまり時間を空けずにミルクをあげてもいいですか?
土肥先生
ミルク量の目安は、生後半月の赤ちゃんで1回80ml、生後半月〜1カ月の赤ちゃんで100mlですが、ミルクを飲む量は赤ちゃんによって異なります。
目安量をあげてもすぐに泣いてしまう場合は、1回あたりのミルク量を少し増やして様子をみましょう。
目安量を用意しても毎回残してしまうこともあります。
そのような場合は、少しずつ何回も飲むのがその赤ちゃんのペース、ということもあります。
土肥先生
母乳の場合は、欲しがったときに欲しがるだけあげてよいです。
ミルクの場合は、与えすぎないように一回の授乳で必要な量を超えないようにしましょう。
それでも泣く場合は、抱っこしたりあやしたりしながら次の授乳までの時間をあけるようにしましょう。
体重が増えない場合、原因の1つとして赤ちゃん自身がしっかり母乳やミルクを飲めていないことがあります。
母乳の場合は、授乳時の抱き方などの工夫でよく飲めるようになることがあるので、母乳外来で相談されるのもよいと思います。
ミルクの場合は、その時期に必要な量を計り、しっかりあげることが大切です。
乳幼児の体重の増え方は個人差も大きいので、まずは授乳回数や量を確認しつつ、産院や地域での健診を受けながら、継続的に見ていきましょう。
まとめ
赤ちゃんの体重の増え方は、健康と成長の重要な指標になります。
月齢によって増加の目安は異なり、以下が目安となります。
月齢 | 体重の増え方 |
生後0〜3か月 | 25〜30g/日 |
生後3〜6か月 | 15〜20g/日 |
生後6〜12か月 | 10〜15g/日 |
ただし上記は平均的な数値であり、赤ちゃんによって差がある点は覚えておきましょう。
体重増加に影響を与えるおもな要因は、
・栄養摂取量
・遺伝
・活動量
の3つです。
なかでも栄養摂取はもっとも重要で、適切な授乳や離乳食が必要です。
定期的な体重測定と今回紹介した体重増加の目安を参考に、健康第一で赤ちゃんを育てていきましょう。
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▼さい帯血保管について、もっと詳しく
この記事の監修者
坂田陽子
経歴
葛飾赤十字産院、愛育病院、聖母病院でNICU(新生児集中治療室)や産婦人科に勤務し、延べ3000人以上の母児のケアを行う。
その後、都内の産婦人科病院や広尾にある愛育クリニックインターナショナルユニットで師長を経験。クリニックから委託され、大使館をはじめ、たくさんのご自宅に伺い授乳相談・育児相談を行う。
日本赤十字武蔵野短期大学(現 日本赤十字看護大学)
母子保健研修センター助産師学校 卒業
資格
助産師/看護師/国際認定ラクテーションコンサルタント/ピーターウォーカー認定ベビーマッサージ講師/オーソモレキュラー(分子整合栄養学)栄養カウンセラー