#さい帯血
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オーストラリアにおけるきょうだいの臍帯血を用いた脳性麻痺治療について
オーストラリアのモナシュ大学で実施されている、きょうだいの臍帯血を用いた脳性麻痺治療の臨床試験*に
おける、被験者の一人(ブローディ)の転帰についてご紹介します。この臨床試験は、非営利団体のCerebral Palsy Allianceと、民間臍帯血バンクのCell Careの提携により実現したものです。
*ACTRN12616000403437
【概要】
ブローディは、生後18ヵ月で左片麻痺の脳性麻痺と診断された男の子です。ブローディの母親は、ブローディの妹のゾーイを身ごもった際に産婦人科で見かけた民間臍帯血バンクCell Careのパンフレットで、臍帯血により脳性麻痺を治療できる可能性があることを知りました。Cell Careには、脳性麻痺の兄や姉がいる場合に無料で臍帯血を保管するプログラムがあり、ブローディの両親はそのプログラムに登録しました。
その後、妹のゾーイの臍帯血が採取され、Cell Careにより処理・保管された後に、ゾーイの臍帯血細胞がブローディの腕から点滴投与されました。そして、投与から数週間で、両親はブローディの状態が顕著に良くなっている様子を目にするようになり、左腕の動きと力の増加や、知的能力の向上がみられたと語っています。
ゾーイの臍帯血を投与したことにより、ブローディは顕著な回復を見せました。現在、研究グループはきょうだい間臍帯血療法のさらなる有効性と安全性の評価を行うため、大きな被験者集団を対象とした第II相臨床試験の計画が進められています。
※写真は全てParent’s Guide Cord blood HPより引用
【本臨床研究の概要】
<デザイン>
- 単群オープンラベル第1相試験
- 症例数:12名
- 対象年齢:1~16歳
<参加基準>
- きょうだいの臍帯血を保管していること
- きょうだい間のHLAが完全に一致すること
- 遺伝性疾患、進行性神経疾患や免疫疾患がないこと
- 人工呼吸器によるサポートの必要がないこと
- 長距離移動による被験者の病状悪化リスクがないこと
- これまでに細胞治療を受けたことがないこと
- 投与前後3ヶ月以内にボトックス注射または手術を受けていない、または受ける予定がないこと
このストーリーの詳細は、ペアレンツガイド日本語版ホームページにて公開されています。
こちらよりぜひご覧ください。
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