2021年7月8日
出産準備

母親学級とは?どんなことをするの?

坂田陽子

記事監修者:坂田陽子

助産師/看護師/国際認定ラクテーションコンサルタント/ピーターウォーカー認定ベビーマッサージ講師/オーソモレキュラー(分子整合栄養学)栄養カウンセラー

母親学級とは

母親学級とは妊婦さんたちが集まって、妊娠、出産、育児について学んだり、情報交換をしたりする場です。医師、助産師、看護師、栄養士、歯科衛生士などの専門家から、直接アドバイスや指導を受けることができ、心配なことや不安なことがあれば、直接相談することもできます。

必ず参加しなければならないものではありませんが、気分転換や初めてのママ友づくりを目的に参加する方もいるようです。

母親学級には主催者によっていくつかのタイプがあります。

自治体が主催で行っているもの、病院や産院が行っているものに加えて、育児用品のメーカーや育児用品を扱うお店が主催するものもあります。

それぞれに特徴がありますので、ご自身の生活スタイルや興味のある情報を元に自分に合った母親学級を選んで参加してみましょう。

 

自治体で行われる母親学級とは

自治体で行われる母親学級とは、市区町村が主催していて、役所の窓口に妊娠届書を提出し母子手帳を発行してもらう際に紹介してもらえる母親学級です。

市役所や保健センターで実施され、基本的に参加費は無料の場合が多く、気軽に参加できます。栄養指導で調理実習がある場合は実費がかかることもあります。

育児書で得られるような一般的な出産、育児の知識を幅広くわかりやすく教えてもらえます。初めての出産の方にお勧めです。

内容はお住いの自治体によって様々で、沐浴やおむつ替えの実技を行うこともあります。

同時期に出産を控えている近所の妊婦さんと交流できるので、ママ友を作るきっかけになったという人も多いようです。

出産後に利用できる地域のサービスや児童館、子育て支援センターについても情報を得ることができます。

自治体によっては募集人数が限られていたり、初めての出産の方限定であったり、出産予定日で対象者を区切ったりと様々な制限を設けている場合があります。

ご自身が参加対象者であるかを事前に調べてから申し込む必要があります。

 

病院や産院で行われる母親学級とは

病院や産院で行われる母親学級とは、各施設で出産予定の方を対象に行う母親学級で、施設によっては母親学級に参加することが義務となっている場合もあります。

一般的な出産、育児の話の他に入院時の流れ、施設のお産方針、入院中の過ごし方や注意事項など病院や産院独自の具体的な説明もあります。出産予定の施設のスタッフと直接話ができるのがメリットです。

参加費は病院や産院によって様々です。分娩予約をしていれば無料で参加できる場合が多いようですが、内容によっては有料のものもあるため、事前に確認しておくようにしましょう。

施設によっては呼吸法の教室、マッサージ、マタニティヨガ、マタニティビクスなど楽しく参加できるものもあります。体調の良い時に参加すると気分転換にもなります。

 

民間企業や財団が行う母親学級とは

民間企業や財団が行う母親学級とは、育児用品(おむつ、ミルク、ベビーカー、ベビー服など)を扱う企業や育児サポートの企業、財団が主催する母親教室で、自治体や産院での母親学級とは違った視点の話を聞くことができます。

実際の育児に役立つたくさんの最新情報が得られ、実際に各企業の商品を手に取ったり試したりすることもできます。

参加費は主催者によって様々です。興味のある方はベビー用品を買い揃える前に参加してみると良いでしょう。

 

オンラインの母親学級とは

新型コロナウイルス感染症が心配な昨今、注目されているのがオンラインによる母親学級です。オンラインの母親学級とは、従来会場に集まって行っていた母親学級をビデオ会議アプリなどを使ってオンラインで行うものです。

新型コロナウイルスの影響で参加を予定していた母親学級が中止になってしまい、妊娠、出産、育児の知識や情報が得られず不安を感じている妊婦さんは少なくありません。そんな妊婦さんの不安を解消しようとオンラインの母親学級を開催したり、動画配信を行っている施設や企業があります。

 

私の母親学級体験記

私も妊娠中にいくつかの母親学級に参加したことがあります。

第1子の妊娠中には自治体が主催する母親学級に参加しました。この母親学級は初めての出産の人限定で、出産予定日によって参加できる日が決められていました。保健師さんから赤ちゃんのお世話の仕方の説明を受け、おむつ交換の練習をしました。また、歯科衛生士さんから妊娠中の口腔ケアについて説明を受けました。歯磨きチェックができる薬と歯ブラシをお土産にいただきました。さらに栄養士さんによる妊娠中の食事指導があり、調理の実技もありました。この母親学級で近所の妊婦さんと知り合いになりました。出産後に近所の公園で再会し、子供同士を遊ばせたり、子育ての情報交換をしたりと交流がありました。また、病院が主催のマタニティビクスにも参加しました。妊娠中にできる運動を実際に行い、気分転換にもなりました。

第3子の妊娠中には出産予定の病院が主催する母親学級に参加しました。この母親学級は初産婦、経産婦に関わらず、この病院で出産する人は全員必ず参加するものでした。

病院での産後の過ごし方、赤ちゃんのお世話の方法、入院に必要なものなど、具体的に病院生活に関わることの説明を受けました。第3子の出産の時には上の子のお世話を主人に任せていたので、病院での生活は全て自分で行わなければなりませんでした。事前に病院の決まり事などを知っておいて良かったと思いました。

また、様々な企業が合同で開催する出産、育児フェアに夫婦で参加したこともあります。企業ごとにブースがわかれていて、出産後に赤ちゃんのお世話をするために必要な用品の説明を受けたり、実際の商品を手に取ったりすることができ、出産後の赤ちゃんとの生活のイメージが湧きました。ミルクやおむつの試供品なども沢山もらうことができました。イベントのような感じでとても楽しかったです。

 

まとめ

母親学級とは妊娠、出産、赤ちゃんのお世話などについて、基本的な知識や情報を得られるものですが、主催者によって目的や内容が様々です。自分に合ったものや必要なものを選び、体調の良い時期に無理なく参加してみましょう。

この記事の監修者

坂田陽子

経歴

葛飾赤十字産院、愛育病院、聖母病院でNICU(新生児集中治療室)や産婦人科に勤務し、延べ3000人以上の母児のケアを行う。
その後、都内の産婦人科病院や広尾にある愛育クリニックインターナショナルユニットで師長を経験。クリニックから委託され、大使館をはじめ、たくさんのご自宅に伺い授乳相談・育児相談を行う。

日本赤十字武蔵野短期大学(現 日本赤十字看護大学)
母子保健研修センター助産師学校 卒業

資格

助産師/看護師/国際認定ラクテーションコンサルタント/ピーターウォーカー認定ベビーマッサージ講師/オーソモレキュラー(分子整合栄養学)栄養カウンセラー

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