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2024年4月30日

【まず確認】妊娠したら知っておきたい基礎知識!母子の健康を守る方法を解説

伊沢博美

記事監修者:伊沢博美

医学博士/日本再生医療学会再生医療認定医/日本抗加齢医学会専門医/遺伝子細胞治療認定医

「初めての妊娠で不安」「なにから学べばよいのかわからない」と心配になっていませんか。

初めての妊娠はわからないことが多く、なにに気をつけたらよいか、母子ともに健康に出産するためにはどうしたらよいかなど不安ですよね。

妊娠したら、まずは出産までの週数や自身に起こる体調の変化から把握していきましょう。

この記事では、おもに以下の内容を解説していきます。

・妊娠週数の数え方
・【妊娠週数別】妊娠中に起きる体調の変化
・妊娠中の禁止行動
・妊娠中に気をつけること

この記事を読むと、妊娠に対する不安がやわらぎ、安心して妊娠生活を送れるようになりますよ。

妊娠から出産までは約40週|妊娠週数の数え方

妊娠してから出産までは「約40週」が目安です(※1)。

妊娠週数の数え方は、最終月経(直近の生理日)の初日を「妊娠0週0日」としてカウントします。

つまり妊娠前から、妊娠週数を数え始めるのです。

計算が面倒だという人は、下記のツールを利用して確認してみてください。

自動で妊娠週数を算出してくれるため、手間がかかりません。

▼厚生労働省委託のおすすめ妊娠週数ツールはこちら
妊娠出産・母性健康管理サポート「妊娠週数・月数の自動計算」

以下は妊娠週数による、妊娠過程の名称を表したものです。

自身がいま妊娠何週なのか、どこの過程にいるのか把握しておきましょう。

妊娠週数 名称
0~13週 妊娠初期
14~27週 妊娠中期
28週以降 妊娠後期

出典:厚生労働省「対象特性」

出典:(※1)国立研究開発法人国立成育医療研究センター「予定日を過ぎているのに生まれない!」

【妊娠週数別】妊娠中に起きる体調の変化

妊娠中はホルモンバランスの変化や胎児の成長によって、あなたの体調にさまざまな変化が現れます。

以下に妊娠種数別で現れる、おもな症状をまとめました。

いま起きている体調の変化や、これから起こるであろう症状を確認しておきましょう。

名称 週数 体調の変化
妊娠初期 0~13週 ・つわりが始まる
・食欲の低下
・吐き気
・嘔吐
・胃の不快感や痛みなど
妊娠中期 14~27週 ・つわりが落ち着く
・貧血や疲れやすさを感じる
・胎動を感じ始める
・お腹の膨らみが目立ち始める
・体重増加によって腰痛が起きる
妊娠後期 28週以降 ・お腹が大きくなり動作に支障が出る
・胃もたれを感じやすい
・下半身がむくみやすい
・食事をとりづらい

詳細を順番に解説していきます。

妊娠初期(0~13週)

妊娠によってホルモンバランスが変化し、さまざまな体調の変化が現れてくる時期です。

つわりが始まり、症状として食欲の低下・吐き気・嘔吐・胃の不快感や痛みなどが起こります。

症状は12週ごろを目途に改善していくでしょう(※2)。

しかし症状が改善せず悪化すると妊娠悪阻(にんしんおそ)につながり、激しく嘔吐して水分や食事がとれず体重が減少し、頭痛・意識障害・肝機能障害が現れるケースも。

妊娠初期の症状について、さらにくわしく知りたい人は下記も参考にしてください。

対策方法もわかるため、妊娠生活のスタートにはぜひ読んでおきたい内容です。

妊娠初期に感じる症状とは?発生する時期や注意すべき行動も解説

出典:(※2)妊娠出産・母性健康管理サポート「つわり」

妊娠中期(14~27週)

つわりが落ち着き、体調・精神的にも安定してくる時期です。

実際に株式会社NEXERが行った調査によると、妊娠中期の悩みがもっとも大きかったと回答した人は約15%のみでした(※3)。

しかし貧血になりやすく、疲れやすさを感じることも。

胎動がわかるようになり、胎児の成長も感じられるでしょう。

お腹の膨らみが目立ち始め、体重は増加していきます。

そのため腰痛が起きるケースもあります。

腰痛防止には骨盤ベルトがおすすめです。

下記では骨盤ベルトの付け方や付けるタイミングを解説しているため、腰痛を防ぎたい人は参考にしてくださいね。

妊婦さんはいつから骨盤ベルトをした方が良いの?付け方や効果も解説

出典:(※3)PRTIMES「【妊娠中の悩み】46.7%が、妊娠中に「体調面以外でも悩んだことがある」」

妊娠後期(28週以降)

お腹がさらに大きくなり子宮の位置が下がってくるため、日常生活での動作がしづらくなります。

足元が見えにくくなるため注意しましょう。

胃が圧迫されて胃もたれを感じやすくなるため、食事を思うようにとれなくなるケースもあります。

また子宮の成長によって下半身の血流が滞り、下半身がむくみやすくなります。

むくみは私生活の過ごし方で防げる場合もあるため、くわしく知りたい人は下記も参考にしてくださいね。

妊娠後期にむくみが起きる原因とは?4つの対策や解消方法も紹介

睡眠時の際も体勢によっては、お腹を圧迫して寝にくい状況になります。

ぐっすり眠るためには、姿勢のほかに生活のなかで気をつけるべき行動があるのです。

快眠したい人は下記を参考にしましょう。

妊娠後期のつらい不眠の原因は?安眠の環境を整える4つの対策

また妊娠後期には「後期つわり」と呼ばれる吐き気や頭痛などの症状が出るケースもあるのです。

後期つわりを乗り切るためには、食事の回数や内容に気をつける必要があります。

くわしく知りたい人は下記も参考にしてくださいね。

妊娠後期のつわりをやわらげる6つの対策|おすすめの食事も紹介

妊娠初期は流産に注意

妊娠22週までに胎児が亡くなることを流産といいます。

公共社団法人 日本産婦人科学会によると、妊娠のうち「約15%」は流産につながるといわれているのです(※4)。

さらに妊娠12週未満、つまり妊娠初期における流産の割合は「約80%」を占めるともいわれています(※5)

妊娠初期の流産を避けるためには、喫煙やアルコールの摂取を控える必要があります。

ほかにも流産を回避するための対策はいくつかあるため、くわしく知りたい人は下記も参考にしてください。

大切な赤ちゃんを守るためにも必読の内容です。

【経験談あり】妊娠初期は流産しやすい?確率や5つの対策を紹介

出典:(※4、5)公益社団法人日本産科婦人科学会「流産・切迫流産」

【かならず確認】妊娠中の禁止行動

母子ともに健康に出産するためには、妊娠がわかった時点で禁酒・禁煙はもちろん、薬の服用方法や日常生活のさまざまな行動にも気をつける必要があります。

たとえば、

・風邪や感染症
・刺身、生ハム、ナチュラルチーズなど、食中毒リスクがある生ものの摂取
・自己判断での市販薬の服用
・葉酸などの栄養不足
・重いものを持つ、冷え、過労

などは、妊娠中とくに気をつけたいもの。

健康で安全に出産したいという人は下記も参考にしてください。

やめるべき行動がわかり、きっと笑顔で赤ちゃんを迎えられますよ。

妊娠初期に気をつけることは?注意すべき行動や食べもの

【妊娠経過で見る】妊婦さんの体型変化

妊娠すると体調だけでなく、体型にも徐々に変化が現れます。

おもに妊娠中期から後期にかけて見た目の変化は顕著になり、ホルモンバランスの影響で乳房が発達したり、骨盤が広がってお尻が大きくなったりとさまざまです。

下記には妊娠18週(中期)〜32週(後期)間の妊婦さんの体型変化を表しています。

引用: 東京北医療センターホームページ「妊娠・出産による変化 その1 ~姿勢~」

妊娠に伴う体重の増加は自然な現象ですが、増え過ぎると「妊娠高血圧症候群」「妊娠糖尿病」などにかかりやすくなるなど、母子ともに健康上のリスクを引き起こします。

妊娠中の適性体重や体重の管理方法を知りたい人は、下記も参考にしてみてください。

母子ともに健康に出産したい人は必見です。

妊娠中の体重や摂取カロリーの目安は?増えすぎ・痩せすぎに注意

【妊娠週数別】胎児の成長過程

妊娠中は「胎児が元気に育っているだろうか」と気になるものです。

妊娠中は超音波検査以外で胎児を目視できないため、簡単に様子を確認できません。

そこで成長過程を知る目安として、胎児の体重や身長をまとめました。

妊娠週数 身長 体重 体重の目安
4~7週 2~3cm 約4g さくらんぼ1粒
8~11週 8~8cm 約30g いちご一粒
12~15週 約1cm 約120g オレンジ1個分
16~19週 約25cm 約300g りんご1個分
20~23週 30cm 約600g メロン1個
24~27週 約35cm 約1,000g かぼちゃ1個分
28~31週 約43cm 約1,700g 梨3個分
32~35週 約45cm 約2,400g パイナップル1個分
36~39週 約50cm 約3,100g スイカ1個分

出典:岐阜県御嵩町 公式ホームページ「妊娠~出産までの流れ」

「いまどれくらいの大きさなのだろう」と気になった際は、いつでも見直してみてくださいね。

胎児の成長をイメージできるようになりますよ。

胎児の成長過程をさらにくわしく知りたいという人は、下記も参考にしてください。

【イラスト付】胎児の成長過程を妊娠週別に徹底解説

妊娠中の食事はバランス重視

妊娠中は母子の健康のために、栄養のバランスがとれた食事が欠かせません。

バランスのとれた食事とは、以下のようなものをさします。

種類 特徴 食品例
主食 炭水化物の供給源 米、パスタなど
主菜 たんぱく質の供給源 肉、魚、大豆など
副菜 ビタミン、ミネラル、食物繊維の供給源 野菜
乳製品 カルシウムの供給源 ヨーグルト、牛乳など
果物 葉酸、食物繊維などの供給源 りんご、みかんなど

さらに妊娠中にとるべき具体的な食材や栄養素などを知りたい人は、下記も参考にしてみてください。

妊娠中に食べてはいけないものも把握できますよ。

いまからでも簡単に再現できるレシピも紹介しています。

妊娠初期の食べ物はバランスが大切!理由やおすすめのレシピも紹介

妊娠中は強い睡魔が襲う

とくに妊娠初期は「プロゲステロン」と呼ばれるホルモンが分泌されやすくなるため、強い眠気を感じやすくなります。

強い眠気のせいで、思ったように行動できないといった場面もあるでしょう。

妊娠すると、カフェインもとりづらい状況であるため、対応がむずかしいです。

カフェインに頼らず眠気を覚ますためには「軽い運動」「ツボ押し」が効果的です。

眠気の対処法についてくわしく知りたい人は下記も参考にしてみてくださいね。

どうしてこんなに眠くなる!?妊娠初期の眠気

妊娠生活でほかの妊婦さんも感じている3つの不安

妊娠できたことはうれしいものの、不安に感じる場面も多いでしょう。

その不安はあなただけでなく、多くの妊婦さんも感じています。

一般財団法人 日本総合研究所が妊娠を経験した人へ行った調査によると、体調以外で不安に思うこととその割合は以下のとおりでした。

不安に思うこと 割合
産まれてくる子の健康状態 約88%
経済的な負担 約76%
分娩の時の痛み 約74%

出典:J-STAGE「現役妊婦(プレママ)たちの不安と解決策をさぐる」

ほかにも「子育てがうまくできるのか 」「パートナーが育児・家事に協力できるか」があげられましたが、上記3点はほかの項目に比べてとくに割合が高かったものを示しています。

妊娠中の不安1.産まれてくる子の健康状態

もっとも割合の高かった「産まれてくる子の健康状態」は、あなただけの問題ではなく胎児側の問題で、健康な出産が叶わないケースもあります。

上記で紹介した妊娠中の禁止行動を守り「あなた側の問題で健康な出産ができなかった」といったことにならないようにしましょう。

再度参考記事を記載するので、参考にしてくださいね。

妊娠初期に気をつけることは?注意すべき行動や食べもの

妊娠中の不安2.経済的な負担

「経済的な負担」については、あなたが考えている費用感が実際の費用と乖離しているケースもあります。

以下では「自然分娩」「無痛分娩」「帝王切開」の費用について、くわしく解説しているため、ぜひ参考にしてみてください。

自然分娩や無痛分娩の費用は?出産準備は予算計画も大切

妊娠中の不安3.分娩時の痛み

「分娩時の痛み」

・気絶するほどの痛み
・激しい生理痛

とも例えられる場合があります。

自然分娩で臨む場合は、下記の記事を参考にすると、いまから心の準備ができます。

また出産した人の体験談もあるため、出産に向けて背中を押してくれますよ。

陣痛はどんな痛み?痛む間隔や7つの前兆も解説

まとめ

妊娠から出産までの期間は以下3種類に分けられ、それぞれ体調の様子が異なります。

体調の変化はすべての人に起こるとは限らない点は覚えておきましょう。

名称 週数 体調の変化
妊娠初期 0~13週 ・つわりが始まる
・食欲の低下
・吐き気
・嘔吐
・胃の不快感や痛みなど
妊娠中期 14~27週 ・つわりが落ち着く
・貧血や疲れやすさを感じる
・胎動を感じ始める
・お腹の膨らみが目立ち始める
・体重増加によって腰痛が起きる
妊娠後期 28週以降 ・お腹が大きくなり動作に支障が出る
・胃もたれを感じやすい
・下半身がむくみやすい
・食事をとりづらい

なかでも妊娠初期は流産の発生割合が高い時期です。

赤ちゃんを守るためにも、喫煙や飲酒は行わないようにしましょう。

胎児は妊娠週数4〜7週まで「さくらんぼ1粒」ほどの大きさしかありませんが、出産前には「スイカ1個分」の大きさまで成長します。

目視で確認する機会はあまりないため、前述した表を参考に、胎児の成長を感じてみてくださいね。

妊娠中に限りませんが、睡眠と食事は母子の健康維持に欠かせない要素です。

今回紹介した内容を参考に毎日の健康を保ちましょう。

また妊娠はうれしい出来事ですが、心配事もあるでしょう。

ほかの妊婦さんも多くの悩みや不安を抱えています。

自分一人で抱え込まず、今回紹介した内容を参考にしたり、パートナーや友人へ相談して長い妊娠生活を楽しんで乗り切りましょう。

チャンスは出産時の一度きり。赤ちゃんの将来の安心に備えるさい帯血保管とは

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▼さい帯血保管について、もっと詳しく

この記事の監修者

伊沢博美

経歴

神宮外苑Woman Life Clinic 院長

獨協医科大学医学部卒業、医学博士。
日本再生医療学会再生医療認定医、日本抗加齢医学会専門医。順天堂医院、婦人科・内科健診施設、再生医療等提供機関に勤務。
2020年に『神宮外苑Woman Life Clinic』を開設。女性内科・不妊・更年期障害など女性特有の健康課題に対し、一人ひとりに合わせた医療ソリューションを提供。

資格

医学博士/日本再生医療学会再生医療認定医/日本抗加齢医学会専門医/遺伝子細胞治療認定医

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