初めてでも安心 新生児の特徴や体重管理

坂田陽子

記事監修者:坂田陽子

助産師/看護師/国際認定ラクテーションコンサルタント/ピーターウォーカー認定ベビーマッサージ講師/オーソモレキュラー(分子整合栄養学)栄養カウンセラー

ご出産おめでとうございます!赤ちゃんとの新生活、素晴らしい時間をお過ごしのことと思います。
かわいい赤ちゃんとの生活のお役に立てるように、今回は新生児の体の特徴や体重管理についてお伝えしようと思います。

新生児の体の特徴

やわらかくて、ふわふわな赤ちゃん、どんな特徴があるのでしょう?

・頭

生まれてくるときにママの骨盤を通り抜けられるように、頭蓋骨に隙間がある状態で生まれてくるため、頭のてっぺんにペコペコとへこむ部分があります。頭髪についても個人差があります。

・目

生後すぐの視力は0.01くらいで、ぼんやり見える程度です。目から30cmくらいのところで焦点が合います。目やにがたまりやすい時期なので、きれいなガーゼや清浄綿で拭きとってあげましょう。

・耳

妊娠5カ月以降、聴覚が発達した赤ちゃん、ママとパパの声は何より安心しますし、大好きなはずです。新生児期は、音に敏感なため、大きな音がすると体をビクッとさせることも。

・おへそ

へその緒のケアを継続してください。少しずつ乾燥して、黒くなっていき、生後1~2週間後にはポロッと取れます。

・足

赤ちゃんの足はM字型です。これは、股関節が形づくられる状態にあるためです。抱っこする時もM字型が保たれるようにしましょう。

新生児は泣くことで気持ちを伝える

この時期の赤ちゃんは、眠りが浅いため、昼夜の区別なく2~3時間おきに目を覚まし、おっぱいやミルクを飲んで寝るを繰り返します。おなかがすいた、おむつがぬれて気持ち悪い(おしっこは、1日10回前後、うんちは1~8回程度といわれています)、暑い、寒い・・・など不快なことがあると、赤ちゃんは泣くことで訴えます。中には、授乳後にすぐ泣くということもあり、頻繁に泣いていると感じることもあるかもしれません。
私も初産の際、長男が頻繁に泣く様子を見て、どうしようと自分も泣いていた経験があります。(今では良い思い出です)しかし、泣くことも元気の証と考えて、あまり悲観的に思わないようにしました。おむつ替えなどのお世話をパパやご家族に積極的にお願いしてみるのも良いですね!

赤ちゃんの成長と体重

赤ちゃんは、生後2~3日くらいまでにいったん体重が減少します。これは、生理的体重減少と呼ばれるものです。その後は増加していきます。具体的には、個人差はありますが、新生児の体重は生後1カ月で1kgの増加が望ましいとされています。1日に平均すると約30gの増加ということになりますが、日によっておっぱいの飲み具合、おしっこの出方が違いますので、1週間単位で1日あたりの増加を計算すると良いかもしれません。

赤ちゃんの体重の量り方

赤ちゃんの体重を量るには、産院で使われるような赤ちゃん用の体重計(ベビースケール)ですと、5g、10g単位で体重を量ることが出来ます。また、大人用の体重計でしたら、抱っこした状態で量り、大人の体重を差し引くことで、だいたいの体重がわかります。ちなみに、ベビースケールは、購入するのも一つの案ですが、一時的な使用と考えてレンタルされる方もいますので、ご家族の考えに合う方法が見つかると良いですね。

体重が増えていないときには

新生児が成長するペースは、個人差もありますので、体重が増えない場合は心配になりますよね。そんなときは、以下のような方法を試してください。

・まず相談!

心配なときは、ママ一人で悩まずにパパやご家族に話したり、出産された産院に電話で問い合わせたりするのがお勧めです。生後1カ月の乳児健診までの道のりが遠く感じないように、気軽に問い合わせや相談をしましょう。

・授乳間隔を開けないようにしてみましょう

新生児の授乳間隔は、3時間おきが目安といわれていますが、赤ちゃんが欲しがったときに授乳するようにしましょう。よく寝る赤ちゃんですと、授乳間隔が開きすぎる場合もあるかもしれません。授乳日記やメモで書いておくと、間隔時間のリズムもとりやすくなるかもしれません。

・ミルクと混合にしてみる

母乳は、赤ちゃんに吸われる刺激によって徐々に作られる量が増えていきます。ミルクを足す場合は、最初に母乳を与えて、足りない分をミルクで補いましょう。

さいごに

新生児の赤ちゃん、ふわふわでやわらかい天使のような存在、そんな一方で泣いたり、寝なかったりと、ママはお世話に忙しくなっていらっしゃるかと思います。昔は「お産をすると100本の筋が切れる、だから産後100日は安静が必要」という言い伝えがあったそうです。
また、産後直後のママの体はホルモンの影響を受けて、産後うつの症状が出る場合もあります。休めそうな時間には、横になって休んだり、リラックスできることを実践されてみてください(軽い運動、アロマ、ヨガ、音楽を聴くなど)そして、悩みや心配事があったら、まずその感情を外に出してみて、ご家族や病院に相談するのが何よりの解決策だと思います。
この時期は、特にママは無理なく過ごし、そしてパパとご家族はママのサポーターになってください。
どうぞ赤ちゃんとの素敵な時間をお過ごしくださいね。

◆参考

松永正訓『子どもの危険な病気のサインが分かる本』講談社
『赤ちゃんの病気 新百科』(株)ベネッセコーポレーション
『赤ちゃん・子ども病気百科』主婦の友社
松峯寿美『やさしく知る 産前・産後ケア』高橋書店

 

赤ちゃんの未来に備える「さい帯・さい帯血保管」を考えてみませんか?

赤ちゃんとお母さんをつなぐ、「へその緒(さい帯)」と、その中を流れる血液「さい帯血」には、体を作るためのもととなる貴重な「幹細胞」が多く含まれていて、赤ちゃんやご家族の将来に備えて長期的に凍結保管することができます。

幹細胞は新しい医療への活用が進められており、もしもの時に役立てられる可能性があります。

さい帯・さい帯血保管のポイント!

  1. 出産後わずか数分の間にしか採取できない貴重な赤ちゃんのものです。
  2. 採取の際、お母さんと赤ちゃんに痛みや危険はありません。
  3. どちらにも幹細胞がたくさん含まれています。
  4. 再生医療分野など、さまざまな活用が進んでいます。
  5. それぞれ異なる幹細胞が含まれているため、両方を保管しておくことで将来の利用の選択肢が広がります。

実際に保管・利用した方のお声

出産時にしか採取できない「さい帯血」を、脳性まひのお子さまに対して臨床研究で使用された方のお声をご紹介します。

高知大学の臨床研究で
さい帯血投与を受けたお子さま

さい帯血を保管して
本当に良かったと思っています

元気に産まれたと思っていましたが、生後半年頃から左手をほとんど使おうとしないことに気付き、1歳頃にやはり何かおかしいと思ってMRIを撮ってもらうことにしました。結果1歳5ヶ月で脳性まひとわかりました。
2歳の誕生日にステムセルからハガキが届き、出産時に保管したさい帯血がもしや役に立つのではと思い至りステムセルに問い合わせました。ちょうど臨床試験への参加者を募集していて、運よく2歳5ヶ月のときに参加することができました。
輸血前は左手と左足に麻痺があり、歩けてはいるものの、とても転びやすく、少し歩いては転びを繰り返していました。しかし輸血後、翌日には転ぶ回数が減り、おもちゃを両手で掴めるようになって驚きました。その後もリハビリも継続し、完治したわけではありませんがかなり麻痺が軽くなったように思います。
現在、地域の小学校の普通級に集団登校で通えています。
まさか我が子がさい帯血を使って治療をすることになるとは思っていませんでしたが、保険のつもりでさい帯血を保管しておいて本当に良かったと思います。

さい帯・さい帯血を利用した再生医療の研究が、今まさに国内外で進んでいます。

その他のお声は公式サイトからご覧いただけます。

医師からのメッセージ


総合母子保健センター
愛育病院 病院長
百枝幹雄 先生

応用範囲が広がる
「さい帯・さい帯血」による再生医療

近年、めざましく進歩している再生医療のなかで、さい帯やさい帯血の幹細胞を利用する技術の最大の特徴は、通常は破棄してしまうけれども実はとてもポテンシャルの高い出生時の幹細胞を活用するという点です。
これまで有効性が示されている白血病、脳性まひ、自閉症のほかにも様々な疾患に対して臨床研究が進んでいますし、民間のバンクではご家族への利用も可能になりつつありますので、今後はますます応用範囲が広がることが期待されます。
一方、忘れてはならないのは必要になるまで幹細胞を長期間安全に保管するには信頼できる設備と技術が必要だということで、それにはそれなりのコストがかかります。
コスト・ベネフィットのとらえ方は人それぞれですが、お子様とご家族の将来を見据えてベネフィットが大きいとお考えの方には、信頼できる施設へのさい帯やさい帯血の保管は十分価値のある選択肢だと思います。

さい帯・さい帯血についてより詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。

保管するなら、ステムセル研究所の「HOPECELL(ホープセル)」

株式会社ステムセル研究所が提供する「さい帯・さい帯血ファミリーバンクHOPECELL(ホープセル)」は、日本国内で最も選ばれている保管サービスです。

ステムセル研究所は、25年以上の保管・運営実績がある日本初のさい帯血バンクで、国内最多となる累計80,000名以上のさい帯血を保管しています。

どうやって保管するの?
ステムセル
研究所
出産時に産科施設で採取されたさい帯・さい帯血は、ステムセル研究所の高レベルのクリーンな環境で専門スタッフが処理・検査を行います。国内最大級の細胞保管施設にて、約-190℃の液体窒素タンク内で長期間大切に保管されます。また、ステムセル研究所は厚生労働省(関東信越厚生局)より「特定細胞加工物製造許可」を取得しており、高品質と安全性を実現しています。
保管したさい帯血は何に使えるの?
ステムセル
研究所

国内では脳性まひに対する、赤ちゃんご自身やごきょうだいのさい帯血投与の研究が行われています。海外の臨床研究では、投与により運動機能および脳神経回路の改善が報告されています。また自閉症スペクトラム障害(ASD)に対して、さい帯血の投与によりコミュニケーション能力や社会への順応性が向上する可能性が期待されており、大阪公立大学にてお子さまご自身のさい帯血を投与する臨床研究が開始されます。

さい帯・さい帯血保管は高いと聞いたのですが…
ステムセル
研究所
さい帯またはさい帯血のどちらか一方を10年間保管する場合、月々2,980円(税込)で保管することができます。出産時にしか採取・保管することができない貴重な細胞なので、お子さまの将来に備えて保管される方が増えています。

無料パンフレットをお送りします!

さい帯・さい帯血保管についてより詳しく知っていただけるパンフレットをご自宅へお送りします。

赤ちゃんの将来に備える「さい帯・さい帯血保管」をぜひ妊娠中にご検討ください。

この記事の監修者

坂田陽子

経歴

葛飾赤十字産院、愛育病院、聖母病院でNICU(新生児集中治療室)や産婦人科に勤務し、延べ3000人以上の母児のケアを行う。
その後、都内の産婦人科病院や広尾にある愛育クリニックインターナショナルユニットで師長を経験。クリニックから委託され、大使館をはじめ、たくさんのご自宅に伺い授乳相談・育児相談を行う。

日本赤十字武蔵野短期大学(現 日本赤十字看護大学)
母子保健研修センター助産師学校 卒業

資格

助産師/看護師/国際認定ラクテーションコンサルタント/ピーターウォーカー認定ベビーマッサージ講師/オーソモレキュラー(分子整合栄養学)栄養カウンセラー