行かないと決める前に・・・ 両親学級の場所や形式

記事監修者:坂田陽子
助産師/看護師/国際認定ラクテーションコンサルタント/ピーターウォーカー認定ベビーマッサージ講師/オーソモレキュラー(分子整合栄養学)栄養カウンセラー

妊娠中に知っておくべき内容を学ぶことが出来る両親学級。
妊婦さんは、病院や自治体から「両親学級に参加しましょう」と案内があったことと思います。両親学級で学ぶ内容は、妊娠経過についてのお話や栄養指導、お産の流れ、産後ママのケアや赤ちゃんのお世話についてなど。
病院での両親学級は、施設の説明や入院時の説明が行われることもあります。比較的短めに終わるところもあれば、病院スタッフや妊婦さん同士のコミュニケーションを重視しているところなど、それぞれの特色があります。
そんな両親学級ですが、主に妊婦さんを対象とした母親学級と違うのは、読んで字のごとく両親が対象となっている点です。
妊娠、出産、育児。どれもママや赤ちゃんにスポットライトが当たりがちですが、実はパパのサポートはとても重要。出産まではパパが縁の下の力持ちとなり、産後はパパがママのピンチヒッターになってもらう状況もあるでしょう。パパも、ママと一緒に妊娠、出産、育児についての知識を学んでおいた方が良いということですね。
行かなきゃダメ?参加が難しい人も・・・
さて、両親学級の内容や参加することのメリットは説明した通りですが、果たして妊婦さんは全員参加しているものなのでしょうか?妊娠中に継続的な不調や安静の指示がある場合など、やむを得ず行くことが出来なかったという妊婦さんもいます。
しかし、実はそれだけではなく、自ら、行かないという選択をする妊婦さんもいます。理由は「必要性を感じないから」「人見知りだから」「仕事の都合がつかない」など、さまざまです。
両親学級は、病院の方針などで必ず参加が必要なものではない限り、絶対参加すべき!というものではありません。2人目、3人目の出産であれば知識もあるため、両親学級の必要性をあまり感じないのも理解できますし、人見知りなのに集団の中で自己紹介を求められることの心理的負担も咎められるものではありません。
でも、ちょっと待ってください。両親学級にはさまざまな場所や形式がありますので、私は行かないと決めてしまう前に自分に合うタイプの両親学級を調べてみませんか?
最新のベビーグッズが試せる?!~企業主催型~
デパートやベビー用品メーカ、ベビー用品店でも両親学級を開催しています。「もう2人目だから行かない」とお考えの妊婦さんも、最新のベビーグッズやライフスタイルに合ったグッズを試してみるチャンスです。もちろん、妊娠や出産、育児についてのお話はあるでしょう。でも、病院以外で聞く話は新鮮に感じられるかもしれません。
中には、1人目の出産時は母乳育児を推奨している病院で母乳が出ずに悩んでしまったけれど、企業主催の両親学級に行ってみたらミルクの良さもしっかりと教えていて前向きになれた。混合育児ママとも知り合いになれて良かった!という前向きな声も。
モニターをオフにしてOKのところも!~オンライン型~
新型コロナウイルス感染症の拡大を受けてからは、両親学級の中止が相次ぎました。それでも妊娠や出産は待ったなし。両親学級はどうするべきか・・・と病院、自治体、企業などがそれぞれ考えた結果、オンラインでの両親学級が広く行われるようになりました。
人見知りだから行かないとお考えの妊婦さん。モニターをオフにして顔を出さずに参加できるとしたら、どうでしょうか?実際にそれがOKなところもありますし、マイクをオフにして、こちらからの発言を求められないところもあります。顔を合わせることも言葉を交わすことも無く、必要な知識を得られるというわけです。マイク、モニターオフで参加可能なところだけではなく、自己紹介などのコミュニケーションを取るところもあれば、モニターはオンにして皆さんと顔だけは合わせるところなど、ルールはさまざまです。
オンライン型の良いところは、まだあります。足を運ぶ必要が無いので、さまざまな企業や団体の両親学級を選ぶことが出来ます。内容もバリエーション豊かな上に、個別受講、グループ受講を選べるところもあります。
たくさんの種類の中から、自分に合った方法や必要な内容のところを選んで参加する。これが出来るオンライン両親学級は、人見知り妊婦さんにとっては、ありがたいですね!
【実はたくさん開催されている?!~その他のカタチ~】
「仕事の都合がつかないから行かない」という方もいます。もしかして、時間がなくて病院や自治体の両親学級以外について調べ切れていないのかもしれません。
実は、これまで紹介したもの以外にも両親学級は数多く開催されています!
子育てひろばなど、就学前の乳幼児を対象とした施設では、ママ向けの講座のほかにプレママ・プレパパ向けの講座を開催しているところもあります。
子育てひろばは、赤ちゃんとパパやママが一緒に遊ぶことが出来る場所です。育児相談やほかの親子との交流もできますので、見学も兼ねて講座に足を運んでみるのも良いかもしれません。
また、各地の助産師会や看護協会などで、オンラインでの講座や動画を配信しているところもあります。さまざまな形での両親学級が行われるようになった今だからこそ、学びのチャンスは広がっています。
まとめ
パパとママが妊娠、出産、育児についての知識を得ることはとても大切で、赤ちゃんを迎える一つの準備になります。そのために両親学級があるのですが、参加が難しい人がいるのも事実です。
デパートやベビー用品店での両親学級、子育てひろばでの講座、オンラインや動画配信・・・。今は開催形式もさまざまで、自分に合った受講方法を選ぶことが出来ます。
私は行かないと考えている方も、ぜひ一度自分が参加できるカタチの両親学級を探してみてください。
嬉しい特典や新しい発見、励まし合える仲間との出会いが待っているかもしれません。
赤ちゃんの未来に備える「さい帯・さい帯血保管」を考えてみませんか?
赤ちゃんとお母さんをつなぐ、「へその緒(さい帯)」と、その中を流れる血液「さい帯血」には、体を作るためのもととなる貴重な「幹細胞」が多く含まれていて、赤ちゃんやご家族の将来に備えて長期的に凍結保管することができます。
幹細胞は新しい医療への活用が進められており、もしもの時に役立てられる可能性があります。
- 出産後わずか数分の間にしか採取できない貴重な赤ちゃんのものです。
- 採取の際、お母さんと赤ちゃんに痛みや危険はありません。
- どちらにも幹細胞がたくさん含まれています。
- 再生医療分野など、さまざまな活用が進んでいます。
- それぞれ異なる幹細胞が含まれているため、両方を保管しておくことで将来の利用の選択肢が広がります。
実際に保管・利用した方のお声
出産時にしか採取できない「さい帯血」を、脳性まひのお子さまに対して臨床研究で使用された方のお声をご紹介します。

高知大学の臨床研究で
さい帯血投与を受けたお子さま
さい帯血を保管して
本当に良かったと思っています
元気に産まれたと思っていましたが、生後半年頃から左手をほとんど使おうとしないことに気付き、1歳頃にやはり何かおかしいと思ってMRIを撮ってもらうことにしました。結果1歳5ヶ月で脳性まひとわかりました。
2歳の誕生日にステムセルからハガキが届き、出産時に保管したさい帯血がもしや役に立つのではと思い至りステムセルに問い合わせました。ちょうど臨床試験への参加者を募集していて、運よく2歳5ヶ月のときに参加することができました。
輸血前は左手と左足に麻痺があり、歩けてはいるものの、とても転びやすく、少し歩いては転びを繰り返していました。しかし輸血後、翌日には転ぶ回数が減り、おもちゃを両手で掴めるようになって驚きました。その後もリハビリも継続し、完治したわけではありませんがかなり麻痺が軽くなったように思います。
現在、地域の小学校の普通級に集団登校で通えています。
まさか我が子がさい帯血を使って治療をすることになるとは思っていませんでしたが、保険のつもりでさい帯血を保管しておいて本当に良かったと思います。
さい帯・さい帯血を利用した再生医療の研究が、今まさに国内外で進んでいます。
その他のお声は公式サイトからご覧いただけます。
医師からのメッセージ

総合母子保健センター
愛育病院 病院長
百枝幹雄 先生
応用範囲が広がる
「さい帯・さい帯血」による再生医療
近年、めざましく進歩している再生医療のなかで、さい帯やさい帯血の幹細胞を利用する技術の最大の特徴は、通常は破棄してしまうけれども実はとてもポテンシャルの高い出生時の幹細胞を活用するという点です。
これまで有効性が示されている白血病、脳性まひ、自閉症のほかにも様々な疾患に対して臨床研究が進んでいますし、民間のバンクではご家族への利用も可能になりつつありますので、今後はますます応用範囲が広がることが期待されます。
一方、忘れてはならないのは必要になるまで幹細胞を長期間安全に保管するには信頼できる設備と技術が必要だということで、それにはそれなりのコストがかかります。
コスト・ベネフィットのとらえ方は人それぞれですが、お子様とご家族の将来を見据えてベネフィットが大きいとお考えの方には、信頼できる施設へのさい帯やさい帯血の保管は十分価値のある選択肢だと思います。
さい帯・さい帯血についてより詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。
保管するなら、ステムセル研究所の「HOPECELL(ホープセル)」
株式会社ステムセル研究所が提供する「さい帯・さい帯血ファミリーバンクHOPECELL(ホープセル)」は、日本国内で最も選ばれている保管サービスです。
ステムセル研究所は、25年以上の保管・運営実績がある日本初のさい帯血バンクで、国内最多となる累計80,000名以上のさい帯血を保管しています。

研究所

研究所
国内では脳性まひに対する、赤ちゃんご自身やごきょうだいのさい帯血投与の研究が行われています。海外の臨床研究では、投与により運動機能および脳神経回路の改善が報告されています。また自閉症スペクトラム障害(ASD)に対して、さい帯血の投与によりコミュニケーション能力や社会への順応性が向上する可能性が期待されており、大阪公立大学にてお子さまご自身のさい帯血を投与する臨床研究が開始されます。

研究所
無料パンフレットをお送りします!
さい帯・さい帯血保管についてより詳しく知っていただけるパンフレットをご自宅へお送りします。
赤ちゃんの将来に備える「さい帯・さい帯血保管」をぜひ妊娠中にご検討ください。

この記事の監修者
坂田陽子
経歴
葛飾赤十字産院、愛育病院、聖母病院でNICU(新生児集中治療室)や産婦人科に勤務し、延べ3000人以上の母児のケアを行う。
その後、都内の産婦人科病院や広尾にある愛育クリニックインターナショナルユニットで師長を経験。クリニックから委託され、大使館をはじめ、たくさんのご自宅に伺い授乳相談・育児相談を行う。
日本赤十字武蔵野短期大学(現 日本赤十字看護大学)
母子保健研修センター助産師学校 卒業
資格
助産師/看護師/国際認定ラクテーションコンサルタント/ピーターウォーカー認定ベビーマッサージ講師/オーソモレキュラー(分子整合栄養学)栄養カウンセラー