【体験談】みんなは陣痛をどのように感じている?調査結果や経験者の事例も紹介

記事監修者:坂田陽子
助産師/看護師/国際認定ラクテーションコンサルタント/ピーターウォーカー認定ベビーマッサージ講師/オーソモレキュラー(分子整合栄養学)栄養カウンセラー

陣痛の経験がない人は、
「陣痛ってどんな感じなんだろう」「、陣痛がきたらどうしたらよいのだろうか」と不安になりますよね。
陣痛の起こり方は個人差があるものの、初めて経験する陣痛について、どのように感じたのか、さまざまな体験談を耳にしておくことはとても参考になります。
この記事では、おもに以下の内容を解説していきます。
・陣痛の感じ方を統計で紹介
・【体験談】陣痛前に準備すべき4つのこと
・私の陣痛体験
この記事を読むと、陣痛に備えて心の準備ができるようになります。
陣痛はどんな感じだった?体験者の声を統計で紹介
陣痛について
自然分娩と無痛分娩で出産した609名を対象にした調査から陣痛の感じ方についてのデータを紹介します。
・「自然分娩」の場合、陣痛が予測よりも痛かった「57.5%」
・予測どおり・予想より痛くなかった「42.5%」
予想よりも痛いと感じた人が15%多い結果となりました。
・「無痛分娩」の場合、陣痛が予測よりも痛かった「48.5%」
・予測どおり・予測より痛くなかった「51.5%」
予測どおり・予想より痛くなかったと感じた人が3%多い結果となりました。
産後の疲労感について
・「自然分娩」の場合、予測どおりだった・予測より疲れていない「79.3%」
・「無痛分娩」の場合、予測どおりだった・予測より疲れていない「64.5%」
どちらも予測より疲れていないと感じる人が多かったですが、自然分娩の方がその割合は多かったです。
また、産前に予測していたよりも陣痛が痛かったと答えた人の方が予測よりも疲れたと疲労感を強く感じていることもわかりました。
出典:痛みおよび疲労についての予測と現実とのギャップ;自然分娩 VS無痛分娩(2017年)|日本助産学会誌
【体験談】陣痛前に準備すべき4つのこと
痛が始まる前に準備すべきこと4つをご紹介します。
・入院・陣痛バッグの準備
・やることリストの作成
・陣痛タクシーの登録
・陣痛アプリの登録
1:入院・陣痛バッグの準備
入院する際に必要なもの、陣痛が来た時に病院で必要なものを分けて用意しておきます。
入院バッグと陣痛バッグを一つにまとめてしまうと、陣痛でもがいている時に、必要なものがすぐに取れなくなってしまうため、かならず分けておきましょう。
陣痛バッグの中身
・ストロー付きキャップ
100円ショップにあるペットボトルにつけることができる、ストロー付きのキャップ。長期戦になった場合、横になったまま飲み物が飲めるように、ペットボトルのお茶と一緒に準備
・予備のストロー
・軽食
手軽に口にできるように、カロリーメイトやゼリードリンクを用意
・ペットボトルの飲み物
・汗拭きタオル
・バスタオル
自家用車やタクシーで移動になった場合、破水したときに備えて座席に敷く用に用意
・おまもり
地域によって異なりますが、陣痛タクシーが利用できるのであれば、あらかじめ登録する必要があることが多いので、登録を済ませておくとよいと思います。
入院バッグの中身
入院バッグには入院生活中に快適に過ごすために必要なものと、忘れがちですが退院する際に必要なものを用意します。
~産院によってもらえる場合も、用意する数に注意~
・産褥ショーツ
・産褥パッド
・授乳用クッション
・タオル、バスタオル類
~専用のものでなくても代用可能~
・授乳用ブラ
専用のものでも、締め付け感のないノンワイヤーのブラトップなどでも代用可。
・パジャマ
授乳口が無くても前開きのボタンタイプであれば普段使いのものでも可。
~赤ちゃんのお世話に~
・乳頭保護クリーム
初めての授乳で傷つきやすいためあると便利。
・爪切り
お母さんの爪も短く、また赤ちゃんも意外と爪が伸びていることも。赤ちゃん用もあると良い。
・ガーゼタオル
・赤ちゃんのスキンケア用品
~入院生活を快適に~
・洗面用具
・充電器
・イヤホン
・割れないマグカップ、湯呑み
・ちょっとしたおやつ、はしやスプーン
・ノンカフェインの飲み物
・歩きやすいスリッパ
・カーディガンなどの羽織もの
・靴下、着圧ソックス
・骨盤ベルト
~退院の時に~
・退院時に着る服(母子ともに)
・おくるみ
・化粧品
2:やることリストの作成
陣痛が起きたらどのような段取りにするか、紙に書き留めておいて一目瞭然にしておきました。
たとえば、朝陣痛がきたら誰に病院に連れて行ってもらうのか、お昼に来たら、夜中にきたらなど、やるべきこと、連絡先などを明記しておくと、いざとなった時に慌てなくて済みます。
3:陣痛タクシーの登録
地域によって異なりますが、陣痛タクシーが利用できるのであれば、あらかじめ登録する必要があることが多いので、登録を済ませておきましょう。
陣痛タクシーの有無は住んでいる地域によりさまざまです。
自身の住所に陣痛タクシーが来るか事前に確認しましょう。
陣痛タクシーを手配している会社に問い合わせて事前登録のための届け出が必要になることもあります。
いざという時に使えるよう出産まで余裕のあるうちに調べてください。
4:陣痛アプリの登録
陣痛アプリがあれば、ストップウォッチの要領で陣痛の間隔が図れるため、便利です。
いざ陣痛が来た時に慌てないように、アプリを入れるだけでなく、事前に使用して感触を確かめておきましょう。
私の陣痛体験1【スピード出産だった初産】
自宅での出来事
風呂に入ろうとした夜10時のことです。
「生理痛」のようなどことなくお腹が痛いような感じが…。
痛みを気にすることなく、お風呂を出て0時近くに就寝。
しかし1時30分くらいに、悶絶するような痛みで目が覚めました。
就寝前のどことなく痛い生理痛とは明らかに違う、お腹を下した時の「3倍くらい」の痛み。
すぐに陣痛アプリを立ち上げて間隔を図ると「15分くらい。」
初産は「10分」を切ってから病院に連絡と聞いていたため、痛みの波に耐えながら間隔が短くなるのをひたすら待ちました。
寝ている夫を起こすか迷いつつ、お産がどれくらい長期戦になるかわからないため、ギリギリまで寝かせておこうと思い、とりあえず一人で陣痛に耐える。
痛みが引いた時点でトイレへ。
そこで少量の出血を確認し「これがおしるしか」と、あらためて陣痛がきていると確信。
トイレから戻り、アプリで間隔を見ると、10分どころか「6分」と短くなっていました。
慌てて夫を起こし、病院に連絡。
すぐに病院に来るように言われ、出発する準備を整えます。
入院セットは用意していたものの、まさか夜中に陣痛が来ると想定しておらず、着ていくものを決めていなかったため、妙に焦りました。
病院へ到着
2時過ぎくらいに病院に到着すると、すぐに術着に着替えをして分娩台へ。
てっきり別室で腰をさすってもらいながら待機するものだと思っていたため、分娩台に案内されて驚きました。
子宮口がどれくらい開いていたのかは不明でしたが、先生が来て「あー、これは1時間くらいで生まれるよ」とひと言。
ここで痛みはお腹を下した時の「5倍くらい」本気で陣痛ではなく、便意なんじゃないかと思うほどでした。
言われるがまま、「お腹に力を入れて!」と促されるも、妊婦生活中お腹に力を入れてはいけないと聞いていたため、お腹に力を入れるという感覚が久々過ぎて、なかなか思うように力を入れられない。
寄せては返す波のように、陣痛の波が襲ってきては遠のいて、襲っては遠のいての繰り返し。
波が遠のいたときの休息中「あの痛みがまたやってくるのでは」という恐怖は何とも言えず。
結局、助産師さんに上からお腹を押してもらったりしながら、「2時間半」の分娩を乗り越えました。
初産にしてはスピード出産だったようです。
もっと感動して涙が出るものだと思っていたけれど、実際は疲れ果て過ぎて「やっと終わった…。この子を責任もって育てないといけないな」というのが正直な感想でした。
陣痛中に助産師さんから言われたこと
「赤ちゃんはもっと頑張ってるんだから、お母さんも頑張らないと!」
陣痛中、赤ちゃんは自分の頭の骨を重ね合わせながら、狭い産道を通って苦しい思いをして生まれてくると言われています。
陣痛の痛みはなにものにも代えがたい痛みですが、同じように頑張って生まれてこようとしている赤ちゃんがいることを頭に置いて、一緒に痛みを乗り越えられるといいですね。
私の陣痛体験2【3日かかった難産】
・初産で、予定日1週間をすぎても陣痛がこずソワソワしていました。
・やっと夜中に陣痛がきて耐えられない生理痛ぐらいの痛さが10分間隔で1時間ほど続いたため病院を受診しましたが子宮口が全然開いていないと言われてしまいました。
【1日目】なかなか子宮口が開かない
・そのうちだんだんと痛みが増し、お尻の骨(尾てい骨)や腰骨が、中からぐーっと押されて広げられるような感覚と強い下腹部痛が続きました。
2~3分おきに一晩中続いたので陣痛がだいぶ進んだように思えましたが、明け方に助産師さんの内診で、子宮口2~3センチ開いていると言われるてしまいました。
この時はまだまだ先が長すぎると絶望を感じるばかりでした。
・陣痛中の内診や、陣痛の痛みで排尿がうまくできないので管を入れて採尿するなど、怖がりの私には途中のもろもろの処置も恐怖でずっと泣いていました。
しかし、自分が生まなければこの陣痛も終わらないし、待望の赤ちゃんにも会えないと奮起し、だんだん処置にも慣れ、肝が据わってきて1日目を終えました。
【2日目】陣痛との付き合い方(いきみ逃がし)を覚える
・2日目の昼はなぜか陣痛がおさまってしまい、その間に食事や睡眠をとることができました。
夕方からまた陣痛のピークが始まったので、痛みにあわせて息を吐くいきみ逃がしを覚えるなど、少し陣痛との付き合い方がわかるようになってきました。
助産師さんも、体を預けやすい大きなバランスボールや、お尻の下に敷くゴルフボールなどを貸してくれ2日目が過ぎていきました。
【3日目】ようやく子宮口全開も…微弱陣痛で長丁場
・3日目の明け方、破水し、子宮口8センチ。ここまでくればあと少し。
昼頃に子宮口全開大といわれ、いよいよ分娩室へ向かうも、またも陣痛がおさまってしまいました。どうやら微弱陣痛ということでした。
・最終的に陣痛促進剤を打ち、分娩室で5時間いきんだ末、最後は吸引分娩でようやく出産することができました。
・感動よりも「やっと終わった…」と痛みと恐怖から解放された安堵感の方が強かったのが率直な感想です。
・出産後も、吸引分娩や会陰切開の傷を縫合する痛みに悶絶。
とにかく長くて痛い出産でした。その壮絶な経験から2人目は迷わず無痛分娩で出産しました。
まとめ
陣痛の感じ方は人それぞれ、陣痛が続く時間も人それぞれで事前にわかるものではありません。
しかし、いざ陣痛が来た時のことをあらかじめ想像し準備を進めることはとても大事です。
持ち物や陣痛が起こった時の手順を整えておけば後は赤ちゃんを産むことに集中できます。
自分だけでなくサポートしてくれる家族などにも陣痛について知ってもらい、その時が来たら迷わずサポートしてもらいましょう。
赤ちゃんの未来に備える「さい帯・さい帯血保管」を考えてみませんか?
赤ちゃんとお母さんをつなぐ、「へその緒(さい帯)」と、その中を流れる血液「さい帯血」には、体を作るためのもととなる貴重な「幹細胞」が多く含まれていて、赤ちゃんやご家族の将来に備えて長期的に凍結保管することができます。
幹細胞は新しい医療への活用が進められており、もしもの時に役立てられる可能性があります。
- 出産後わずか数分の間にしか採取できない貴重な赤ちゃんのものです。
- 採取の際、お母さんと赤ちゃんに痛みや危険はありません。
- どちらにも幹細胞がたくさん含まれています。
- 再生医療分野など、さまざまな活用が進んでいます。
- それぞれ異なる幹細胞が含まれているため、両方を保管しておくことで将来の利用の選択肢が広がります。
実際に保管・利用した方のお声
出産時にしか採取できない「さい帯血」を、脳性まひのお子さまに対して臨床研究で使用された方のお声をご紹介します。

高知大学の臨床研究で
さい帯血投与を受けたお子さま
さい帯血を保管して
本当に良かったと思っています
元気に産まれたと思っていましたが、生後半年頃から左手をほとんど使おうとしないことに気付き、1歳頃にやはり何かおかしいと思ってMRIを撮ってもらうことにしました。結果1歳5ヶ月で脳性まひとわかりました。
2歳の誕生日にステムセルからハガキが届き、出産時に保管したさい帯血がもしや役に立つのではと思い至りステムセルに問い合わせました。ちょうど臨床試験への参加者を募集していて、運よく2歳5ヶ月のときに参加することができました。
輸血前は左手と左足に麻痺があり、歩けてはいるものの、とても転びやすく、少し歩いては転びを繰り返していました。しかし輸血後、翌日には転ぶ回数が減り、おもちゃを両手で掴めるようになって驚きました。その後もリハビリも継続し、完治したわけではありませんがかなり麻痺が軽くなったように思います。
現在、地域の小学校の普通級に集団登校で通えています。
まさか我が子がさい帯血を使って治療をすることになるとは思っていませんでしたが、保険のつもりでさい帯血を保管しておいて本当に良かったと思います。
さい帯・さい帯血を利用した再生医療の研究が、今まさに国内外で進んでいます。
その他のお声は公式サイトからご覧いただけます。
医師からのメッセージ

総合母子保健センター
愛育病院 病院長
百枝幹雄 先生
応用範囲が広がる
「さい帯・さい帯血」による再生医療
近年、めざましく進歩している再生医療のなかで、さい帯やさい帯血の幹細胞を利用する技術の最大の特徴は、通常は破棄してしまうけれども実はとてもポテンシャルの高い出生時の幹細胞を活用するという点です。
これまで有効性が示されている白血病、脳性まひ、自閉症のほかにも様々な疾患に対して臨床研究が進んでいますし、民間のバンクではご家族への利用も可能になりつつありますので、今後はますます応用範囲が広がることが期待されます。
一方、忘れてはならないのは必要になるまで幹細胞を長期間安全に保管するには信頼できる設備と技術が必要だということで、それにはそれなりのコストがかかります。
コスト・ベネフィットのとらえ方は人それぞれですが、お子様とご家族の将来を見据えてベネフィットが大きいとお考えの方には、信頼できる施設へのさい帯やさい帯血の保管は十分価値のある選択肢だと思います。
さい帯・さい帯血についてより詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。
保管するなら、ステムセル研究所の「HOPECELL(ホープセル)」
株式会社ステムセル研究所が提供する「さい帯・さい帯血ファミリーバンクHOPECELL(ホープセル)」は、日本国内で最も選ばれている保管サービスです。
ステムセル研究所は、25年以上の保管・運営実績がある日本初のさい帯血バンクで、国内最多となる累計80,000名以上のさい帯血を保管しています。

研究所

研究所
国内では脳性まひに対する、赤ちゃんご自身やごきょうだいのさい帯血投与の研究が行われています。海外の臨床研究では、投与により運動機能および脳神経回路の改善が報告されています。また自閉症スペクトラム障害(ASD)に対して、さい帯血の投与によりコミュニケーション能力や社会への順応性が向上する可能性が期待されており、大阪公立大学にてお子さまご自身のさい帯血を投与する臨床研究が開始されます。

研究所
無料パンフレットをお送りします!
さい帯・さい帯血保管についてより詳しく知っていただけるパンフレットをご自宅へお送りします。
赤ちゃんの将来に備える「さい帯・さい帯血保管」をぜひ妊娠中にご検討ください。

この記事の監修者
坂田陽子
経歴
葛飾赤十字産院、愛育病院、聖母病院でNICU(新生児集中治療室)や産婦人科に勤務し、延べ3000人以上の母児のケアを行う。
その後、都内の産婦人科病院や広尾にある愛育クリニックインターナショナルユニットで師長を経験。クリニックから委託され、大使館をはじめ、たくさんのご自宅に伺い授乳相談・育児相談を行う。
日本赤十字武蔵野短期大学(現 日本赤十字看護大学)
母子保健研修センター助産師学校 卒業
資格
助産師/看護師/国際認定ラクテーションコンサルタント/ピーターウォーカー認定ベビーマッサージ講師/オーソモレキュラー(分子整合栄養学)栄養カウンセラー