さい帯血保管にかかる料金を徹底解説!ステムセルの料金例も紹介

記事監修者:坂田陽子
助産師/看護師/国際認定ラクテーションコンサルタント/ピーターウォーカー認定ベビーマッサージ講師/オーソモレキュラー(分子整合栄養学)栄養カウンセラー

再生医療の可能性が広がっている今、さい帯血という言葉を耳にすることも多くなってきました。
聞いたことはあるけれど、さい帯血ってどんなもの?と感じていらっしゃる方もいるかもしれません。
さい帯血は、へその緒を流れる血液のこと。
へその緒と聞くと、わかりやすいですよね。
日本では記念にもらって、桐箱などで保管をされている方も多いとでしょう。
さい帯血にはお子さんやその家族の病気の治療に役立てられる可能性のある「幹細胞」が豊富に含まれています。
ただし、さい帯血が採れるのは出産時の一度だけ…
そのさい帯血を保管できるのが、さい帯血バンクです。
病院に置かれたパンフレットや雑誌等で見たことのある方も多いかもしれませんが、どういうものかご存知ですか?
さい帯血を保管するのが良いのはなんとなくわかっていても、実際気になるのは「料金」ですよね。
今回は、さい帯血保管にいくらお金がかかるのか、その料金について詳しくお話します。
さい帯血保管で料金がかかるのは「民間バンク」
さい帯血保管には「公的バンク」と「民間バンク」の2種類があり、料金面で大きな違いがあります。
公的バンクは善意の寄付として無料で保管できますが、自身や家族のための使用はできません。
一方、民間バンクは有料ですが、赤ちゃん本人や家族のために保管され、将来の治療に使用できる可能性があるのです。
料金には細胞の分離作業や各種検査料が含まれており、高度な技術と設備が必要なため、一定の料金がかかります。
なお日本では2社の民間さい帯血バンクが存在しますが、ステムセル研究所が「国内シェア99.9%」を占めています(※1)。
ステムセル研究所と他のバンクを比較したときの、特徴は以下のとおりです。
・さい帯とさい帯血の両方を保管できる唯一のサービス
・国内最大級の細胞保管施設を保有
・世界基準の品質と安全性の指標であるAABB認証を取得
▼公的バンクと民間バンクの違いについて詳しい記事はこちら
(※1)出典:厚生労働省「赤ちゃんを出産予定のお母さんへ(臍帯血関連情報)」
民間バンクでさい帯血保管する際の料金|ステムセル研究所の実例
民間バンクでさい帯血を保管する際の料金は、利用するサービスにより異なります。
ここではステムセル研究所の料金体系を例に、確認していきましょう。
ステムセル研究所によるさい帯血保管の料金は、一括払いだけでなく、月々の分割払いも可能です。
最大120回(10年)の分割払いが可能で、手数料は無料で設定されています。
具体的な料金プランは以下の2つに分けられます。
プラン名 | 詳細 | 料金 |
ONEホーププラン | さい帯・さい帯血のどちらかを保管 | ・10年保管:月々2,980円(総額357,600円) ・20年保管:月々3,530円(総額423,600円) |
Wホーププラン | さい帯・さい帯血の両方を保管 | ・10年保管:月々3,980円(総額477,600円) ・20年保管:月々5,080円(総額609,600円) |
※上記の月額は、120回分割払いの場合の税込価格です。
さらにステムセルでは、さい帯血保管の料金を少しでもおさえたい人のために、以下のような割引サービスを用意しています。
割引サービス名 | 詳細 |
一括払い割引 | ・ONEホーププラン:15,000円割引 ・Wホーププラン:20,000円割引 |
多胎児割引 | 双子の場合、合計金額から200,000円の割引 |
リピーター割引 | 過去にステムセルで保管実績がある人:30,000円の割引 |
ご紹介特典 | 紹介者と契約者の両方に10,000円のギフト券 |
上記の割引を組み合わせると、総額を大幅におさえられます。
ステムセル研究所の料金について、詳しくはこちら。
さい帯血保管の料金は、月々3,000円程度
実際の料金を見て、驚いた方もいるかもしれませんが、ここで一つご紹介したいことがあります。
それは、赤ちゃんの医療保険についてです。
赤ちゃんの医療保険も、さい帯血と同様に金額だけでは計れないものですよね。
特に0歳児は入院率も高いため、保険加入を検討する方もいるでしょう。
契約内容にもよりますが、0歳児で加入した場合の医療保険は月額1,000円~3,000円程度。
多くの場合、家計にそこまで大きく影響を及ぼす金額ではありません。
さい帯血保管の料金も、月々2,980円(税込)から保管が可能です。
民間バンクでさい帯血を保管している方の中では「子供は自治体の医療費助成が受けられるので医療保険には加入せず、保険料の分、実際に命を救うことができるさい帯血保管に充てました」という声も。
まさに生きた保険とも言えますね。
また、祖父母からの出産祝いとして、料金を負担してもらったという方も。
出産祝いは何が良いかと祖父母が悩んでいた時に、当時妊娠中だったママさんがパンフレットを見せて説明されたそうです。
さい帯血を使った治療実績
さい帯血を使った治療は、国内外で研究が進められ、治療例も増えてきています。
さい帯血を使った臨床研究が行われている主な疾患をまとめてみました。
症状・疾患 | 詳細 |
脳性まひ | 出産時2~3/1,000人の確率で発症 |
低酸素性虚血性脳症 | 出産時に仮死状態が長時間続くことなど、脳への血流量低下に伴う脳障害。
脳性麻痺に移行する場合がある。 |
自閉症 | 日本では1~2/100人の確率で発症 |
高知大学の臨床研究では、脳性まひの子どもに、ステムセル研究所に保管していたさい帯血を投与したところ、運動機能や知的発達機能の改善が見られたことが報告されています。
【臨床研究への参加時の状況】
生後半年頃から左手をほとんど使おうとしないことに気付き、1歳5ヶ月で脳性麻痺と診断される。 左手と左足に麻痺があり、歩けてはいるもののとても転びやすく、少し歩いては転びを繰り返す状況。 2歳のお誕生日にステムセルからメッセージカードが届き、出産時に保管した臍帯血がもしや役に立つのでは、と思い至り、2歳5ヶ月の時に臨床研究へ参加。 【臨床研究への参加後の状況】 輸血後翌日には転ぶ回数が減り、おもちゃを両手で掴めるようになって驚きました。 その後もリハビリも継続し、完治したわけではありませんがかなり麻痺が軽くなったように思います。 現在、地域の小学校の普通級に集団登校で通えています。 まさか我が子が臍帯血を使って治療をすることになるとは思っていませんでしたが、保険のつもりで臍帯血を保管しておいて本当に良かったと思います。 |
出典:株式会社ステムセル研究所「高知大学 脳性麻痺に対する自家臍帯血投与第Ⅰ相臨床研究へ参加された方のお声をご紹介します」さい帯血情報 2023年6月号 Vol.126より一部抜粋
現在治療を頑張っているお子さんたちのパパ、ママも、皆さんと同じように元気な我が子の未来を想像していたはずです。
つまり、積極的に考えたいことではありませんが、誰にでも病気に見舞われる可能性があるのです。
もしも我が子が大きな病気を患ってしまった時、どんなに料金がかかるといわれても、症状が改善する可能性があるならば、可能な限り治療してもらいたいと願うでしょう。
そう考えた時、さい帯血保管の料金をどう捉えるか。
おそらく「高い」とは言い切れない方も多いのではないでしょうか。
さい帯血保管のメリット・デメリットや治療実績については、以下の記事でも詳しく解説しています。
さい帯血の保管料金に関するQ&A
ここではさい帯血の保管料金について、よくある3つの質問をまとめました。
順番に見ていきましょう。

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更新は10年、または20年からお選びいただけます。
更新料金の詳細はこちらからご覧ください。

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まとめ
民間さい帯血バンクの料金について、少しでも知っていただけたでしょうか?
さい帯血保管は、月2,980円~(税込)の料金でできます。
わが子の万が一の備えについての選択肢が広がると、安心の幅も広がるのではないでしょうか。
赤ちゃんの未来に備える「さい帯・さい帯血保管」を考えてみませんか?
赤ちゃんとお母さんをつなぐ、「へその緒(さい帯)」と、その中を流れる血液「さい帯血」には、体を作るためのもととなる貴重な「幹細胞」が多く含まれていて、赤ちゃんやご家族の将来に備えて長期的に凍結保管することができます。
幹細胞は新しい医療への活用が進められており、もしもの時に役立てられる可能性があります。
- 出産後わずか数分の間にしか採取できない貴重な赤ちゃんのものです。
- 採取の際、お母さんと赤ちゃんに痛みや危険はありません。
- どちらにも幹細胞がたくさん含まれています。
- 再生医療分野など、さまざまな活用が進んでいます。
- それぞれ異なる幹細胞が含まれているため、両方を保管しておくことで将来の利用の選択肢が広がります。
実際に保管・利用した方のお声
出産時にしか採取できない「さい帯血」を、脳性まひのお子さまに対して臨床研究で使用された方のお声をご紹介します。

高知大学の臨床研究で
さい帯血投与を受けたお子さま
さい帯血を保管して
本当に良かったと思っています
元気に産まれたと思っていましたが、生後半年頃から左手をほとんど使おうとしないことに気付き、1歳頃にやはり何かおかしいと思ってMRIを撮ってもらうことにしました。結果1歳5ヶ月で脳性まひとわかりました。
2歳の誕生日にステムセルからハガキが届き、出産時に保管したさい帯血がもしや役に立つのではと思い至りステムセルに問い合わせました。ちょうど臨床試験への参加者を募集していて、運よく2歳5ヶ月のときに参加することができました。
輸血前は左手と左足に麻痺があり、歩けてはいるものの、とても転びやすく、少し歩いては転びを繰り返していました。しかし輸血後、翌日には転ぶ回数が減り、おもちゃを両手で掴めるようになって驚きました。その後もリハビリも継続し、完治したわけではありませんがかなり麻痺が軽くなったように思います。
現在、地域の小学校の普通級に集団登校で通えています。
まさか我が子がさい帯血を使って治療をすることになるとは思っていませんでしたが、保険のつもりでさい帯血を保管しておいて本当に良かったと思います。
さい帯・さい帯血を利用した再生医療の研究が、今まさに国内外で進んでいます。
その他のお声は公式サイトからご覧いただけます。
医師からのメッセージ

総合母子保健センター
愛育病院 病院長
百枝幹雄 先生
応用範囲が広がる
「さい帯・さい帯血」による再生医療
近年、めざましく進歩している再生医療のなかで、さい帯やさい帯血の幹細胞を利用する技術の最大の特徴は、通常は破棄してしまうけれども実はとてもポテンシャルの高い出生時の幹細胞を活用するという点です。
これまで有効性が示されている白血病、脳性まひ、自閉症のほかにも様々な疾患に対して臨床研究が進んでいますし、民間のバンクではご家族への利用も可能になりつつありますので、今後はますます応用範囲が広がることが期待されます。
一方、忘れてはならないのは必要になるまで幹細胞を長期間安全に保管するには信頼できる設備と技術が必要だということで、それにはそれなりのコストがかかります。
コスト・ベネフィットのとらえ方は人それぞれですが、お子様とご家族の将来を見据えてベネフィットが大きいとお考えの方には、信頼できる施設へのさい帯やさい帯血の保管は十分価値のある選択肢だと思います。
さい帯・さい帯血についてより詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。
保管するなら、ステムセル研究所の「HOPECELL(ホープセル)」
株式会社ステムセル研究所が提供する「さい帯・さい帯血ファミリーバンクHOPECELL(ホープセル)」は、日本国内で最も選ばれている保管サービスです。
ステムセル研究所は、25年以上の保管・運営実績がある日本初のさい帯血バンクで、国内最多となる累計80,000名以上のさい帯血を保管しています。

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国内では脳性まひに対する、赤ちゃんご自身やごきょうだいのさい帯血投与の研究が行われています。海外の臨床研究では、投与により運動機能および脳神経回路の改善が報告されています。また自閉症スペクトラム障害(ASD)に対して、さい帯血の投与によりコミュニケーション能力や社会への順応性が向上する可能性が期待されており、大阪公立大学にてお子さまご自身のさい帯血を投与する臨床研究が開始されます。

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無料パンフレットをお送りします!
さい帯・さい帯血保管についてより詳しく知っていただけるパンフレットをご自宅へお送りします。
赤ちゃんの将来に備える「さい帯・さい帯血保管」をぜひ妊娠中にご検討ください。

この記事の監修者
坂田陽子
経歴
葛飾赤十字産院、愛育病院、聖母病院でNICU(新生児集中治療室)や産婦人科に勤務し、延べ3000人以上の母児のケアを行う。
その後、都内の産婦人科病院や広尾にある愛育クリニックインターナショナルユニットで師長を経験。クリニックから委託され、大使館をはじめ、たくさんのご自宅に伺い授乳相談・育児相談を行う。
日本赤十字武蔵野短期大学(現 日本赤十字看護大学)
母子保健研修センター助産師学校 卒業
資格
助産師/看護師/国際認定ラクテーションコンサルタント/ピーターウォーカー認定ベビーマッサージ講師/オーソモレキュラー(分子整合栄養学)栄養カウンセラー