お下がりがどっさり届いた妊婦生活の始まり
長男、長女の妊婦生活で経験したことを綴ってみたいと思います。
待望の1人目の妊婦生活は、同級生たちがすでに子育てを始めていたので、奥手だった私が妊娠したと聞きつけて沢山のお祝いが届きました。
お古は収納しきれないほど、おもちゃも、産着も、粉ミルクや哺乳瓶まで、電子レンジで使う消毒グッズや消毒液も、続々届きました。夫婦で購入したのはガーゼくらいだったでしょうか。ちなみに妊婦ウェアも自分で購入しませんでした。
合わせて届いたのが「妊婦生活を快適に過ごすアドバイス」でした。
「普段から気を付けていても便秘になりやすいから」と、妊婦生活は便秘に苦しんだ先輩ママが複数名いたことが発覚。その解消レシピも教わりました。
不思議だったのは下痢で悩んだ先輩ママは私の友人の中ではたった1人でした。
私は中でも「グレープフルーツとヨーグルト」をミキサーにかけて、毎朝食前に飲むことを習慣に取り入れました。
「吐き気がひどいのに吐けないつわり」が妊娠初期から後期手前まで続いたのですが、このドリンクだけは飲み続けられました。やはり「妊婦はすっぱいものがお好き」なのだと実感しました。
1人目は下痢気味でした
効果てきめんだったのか、1人目の妊婦生活では便秘で悩むことはありませんでした。むしろ下痢気味のやや緩い感じのお通じで、お水も多めに飲むようにしていたこともあり、お手洗いが近い妊婦生活でした。
振り返ると便秘になることを恐れていたようにも思います。妊娠後期までは食べて吐き気を抑えてきたわりに体重は増えませんでしたが、食べつわりが治まった妊娠後期からは増え続ける体重。下痢も便秘もしない程度のお通じは維持していました。
1人目の妊娠中は下痢や便秘で困ったエピソードは見つかりませんが、出産時に無痛分娩を選んだことで最初の処置で下剤による下痢で苦しみました。ですが、出し切ってしまえばすっきりして分娩に臨めました。
2人目の妊娠で待ち構えていたものは
1人目の出産時に、私は多量の出血を伴いました。産後の肥立ちも悪く、鉄剤を処方してもらっていました。食事で鉄分を補充しようと毎日ほうれん草のおひたしやレバー、おやつにプルーンを食べるようにしていましたが、私はこれらの食品を多めに取ると便秘になりやすいことが分かりました。
それでも2年後には2人目を望んでいましたし、なんとか栄養のバランスを整えておこうとやや必死でした。食物繊維をたっぷり、鉄分は3食の内2回は摂る。ビタミンと乳製品は1人目の時と同じくグレープフルーツヨーグルトドリンクを妊娠がわかる前から取り入れていました。
実際に2人目を妊娠し、健診に通う中「鉄不足」を指摘されました。そこで妊娠中期後期はいわゆる「黒い注射」で鉄分の補充を受けていました。家では長男の離乳食から幼児食への移行時期も手伝って、和食中心の食生活で、こんにゃくを好んで食べていました。このまま便秘も下痢もしないまま、妊娠後期を迎えられると信じて疑いませんでした。
あと1カ月という頃に
ところが、いよいよ後期になって便秘が始まったのです。おなかも大きくなり、車のハンドルにおなかがぶつかるようになった頃のエピソードです。
長男をチャイルドシートに乗せて、主人を駅まで迎えに行こうとしていた夕方。昨日まで出ていなかったものが押し寄せてきたのです。
お手洗いに駆け込みたいけれど、コンビニも自宅も離れている、このまま進んで駅に行っても駐車場はこの時間帯はいつも満車。ロータリーで主人を待つつもりでいた私の目に飛び込んできたのは「消防署」。
ここなら誰かしら安心できる大人がいて、長男も見ていてもらえるかもしれない。何よりお手洗いがあること間違いなし。駐車場も無料で沢山空いている。急げ!
私が停めた駐車スペースから消防署入口まで7、8歩。少し寒い10月でしたので、エンジンはかけたままで大きいおなかを抱えて歩く私。若い消防士さんが気づいて出てきてくださったので話は早い「恐れ入ります。お手洗いを貸してください。車に2歳児が乗っているので見ていていただけますでしょうか。痛たたたた」少しうずくまる私。若い消防士さんは「お母さん、おなかが痛いのですね。すぐに手配しますので、お待ちください」と言い、お手洗いの案内ではなく、中へ走って行ってしまいました。「あ、いや、まさか救急車の手配?お手洗いをー」と声を出したのですが届かず。
数秒で戻ってきたのは、先ほどの若い消防士さんとベテランとお見受けする消防士さん。「お母さん、何週ですか」「36週です」「すぐですからね。大丈夫ですよ」とまだ勘違いされている様子。
「あの、まずお手洗いをお借りしたいのですが」と声を振り絞る私。内心「便秘でどうのとは説明しがたいー」
ようやくご理解いただけたようで、ベテラン消防士さんが上の子と車を、若い消防士さんが私をトイレに連れて行ってくれることに。
移動しながらベテラン消防士さんが「お母さんがトイレに入ったら、車手配して」と若い消防士さんに声をかける。私は内心「いやだから、違います!便秘か下痢か、もうわからないくらいおなかが痛いだけなんですー」
ほどなくお手洗いに到着。静かで音が響きそう。いや出す方が大事。私なりに色々駆使して用を足すことに成功。近くに人の気配はない。きっと若い消防士さんは救急車の手配中かもしれない。急いで手を洗い、来た道を戻ると若い消防士さんと遭遇。我慢するものがなくなった私は、再度ことの経緯を車に戻りながら説明。
「良かったぁ。陣痛じゃなかったのですね。それでは救急車の必要はありませんね」「はい、お手洗いをお借りできただけで助かりました。紛らわしくて申し訳ございませんでした。息子のことも有難うございました」と車に到着しつつお礼を。
ベテラン消防士さんも「お母さんのおなかが大きくて、もう産まれそうだと思い込んでしまいました。男はダメですねぇ。でも良かったです。お兄ちゃんも静かに待っていてくれましたよ。良い子ですね。お二人目のご出産、頑張ってください」とご親切な消防士さん2名に見送られて、消防署を後にしたお騒がせ妊婦でした。
最後に
この日を境に今度は下痢の日々。予定日までの4週は「もう、出ないよりは下痢で良い」と思い、鉄分を控えめに食物繊維たっぷりの日々を過ごしました。
妊娠中はホルモンバランスが崩れますし、注意をしていても食事の消化器官への影響は謎が多いことを実感した2回の妊婦生活でした。