妊婦さんは頭痛薬を飲んでよい? 注意点や痛みをやわらげる5つの方法も紹介

坂田陽子

記事監修者:坂田陽子

助産師/看護師/国際認定ラクテーションコンサルタント/ピーターウォーカー認定ベビーマッサージ講師/オーソモレキュラー(分子整合栄養学)栄養カウンセラー

「妊娠してから頭痛がおきやすくなった」「市販の頭痛は飲んでもよいのだろうか」と気になっていませんか。

妊婦さんが飲んでもよい頭痛薬はあります。

しかし服用する際は、注意すべき点もあるのです。

この記事では、おもに以下の内容を解説していきます。

 

・妊婦さんが飲んでもよい頭痛薬と注意点

・頭痛薬を飲んだときの影響

・薬以外で頭痛をやわらげる方法

 

この記事を読むと、飲んでもよい薬や頭痛をやわらげる方法がわかるため、安心して妊娠生活を送れるようになりますよ。

妊婦さんが飲んでもよい・注意すべき頭痛薬

妊婦さんが飲んでもよい頭痛薬は限定されています。

なかには、胎児や母体に悪影響をおよぼす成分が含まれている薬もあるからです。

妊娠週数の制限だけでなく、高血圧など妊婦さんに多い症状が禁忌となっている場合もあるので、購入前にはかならず薬剤師へ相談しましょう。

お店でよく見かける解熱鎮痛薬の分類については、厚生労働省が公表(令和4年10月25日時点)している「市販の解熱剤の選び方」を参考にされるとよいかと思います。

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00404.html

ブランド名が同じでも、アルファベットや「新」などが付くと違う製品になり、成分が異なる場合があります。

繰り返しになりますが、市販の頭痛薬を購入する際は、かならず薬剤師に相談しましょう。

妊婦さんが頭痛薬を飲んだときの影響|飲んでしまったらどうする?

市販されている解熱鎮痛薬の種類には、アセトアミノフェンや非ステロイド性抗炎症薬などがあります。

アセトアミノフェンは、妊娠中でも使用可能ですが、妊娠後期に使用すると、胎児の動脈管収縮を引き起こす可能性があります。

動脈管収縮は、胎児の「心不全」「むくみ」をまねきます。使用前には必ず医師や薬剤師に相談してください。

参考:使用上の注意の改定について(その236)|厚生労働省(平成24年4月改訂)

妊娠に気付かず頭痛薬を飲んでしまったらどうなる?

妊娠初期など、妊娠に気付かず頭痛薬を飲んでしまうことや、妊娠中に成分を知らないまま頭痛薬を飲んでしまうこともあるでしょう。

多くの場合、少量かつ短期間の服用であれば、必ずしも胎児に影響が出るとは限りません。

妊娠中に注意すべき頭痛薬を飲んでしまった場合は、かかりつけの産婦人科に相談しましょう。

出典:東京都福祉局|妊活中の服薬について

薬以外で頭痛をやわらげる5つの方法

できることなら薬に頼らず、頭痛をやわらげたいですよね。

頭痛には「緊張性頭痛」と「片頭痛」の2種類があります。

「緊張性頭痛」は肩や首のこりが原因とされています。頭全体が締め付けられるような痛みが特徴です。

筋肉の緊張をほぐすことで薬を使わずに痛みを軽減することができます。

「片頭痛」はストレスや睡眠不足が原因で頭部の血管が拡張し、痛み物質が分泌され、炎症が起こります。こめかみなど頭の一部がズキズキ痛むのが特徴です。

薬以外で頭痛をやわらげる5つの方法をご紹介します。

 

・マッサージ

・冷やす・温める

・目の休息

・貧血改善

・血行促進

方法1:マッサージ

「緊張性頭痛」の場合、マッサージで痛みが改善されることがあります。

頭の両側にある側頭筋、首の後ろにある後けい筋群、首の付け根から肩にかけてある僧帽筋をマッサージすると首や肩の緊張がほぐれ、痛みが和らぎます。

「片頭痛」の場合は、マッサージをすることで血管が拡張し、かえって頭痛が悪化することがあります。

片頭痛が起きている間はマッサージをしないようにしてください。

方法2:頭を冷やす・温める

「緊張性頭痛」の場合、温めることで首や肩の血行が良くなり、痛みが軽減します。

マフラーで首元を温めたり、お風呂で全身を温めたりすると良いでしょう。

「片頭痛」の場合、炎症により痛みが出ている部位を冷やすのが効果的です。

温めて血行が良くなると痛みが悪化してしまいます。

方法3:目を休ませる

目を休めることは「緊張性頭痛」「片頭痛」でどちらの改善にも効果的です。

目の疲れは首や肩の緊張につながり、「緊張性頭痛」の原因になります。

また、強い光など視覚刺激が「片頭痛」の原因になることがあります。

方法4:貧血改善

貧血症状の一つに頭痛があります。貧血改善により頭痛が改善することもあります。

貧血改善にはヘモグロビンの材料になる鉄分、赤血球が造られるときに必要なビタミンB12と葉酸、鉄分の吸収を助けるビタミンCなどの栄養素を摂ることが大切です。

鉄分は赤身の肉、貝類、大豆製品、葉物野菜に多く含まれていますが、動物性食品に吸収率の良い鉄分が多く含まれています。

ビタミンB12は魚介類、海藻類、肉類に、葉酸は葉物野菜や果物に多く含まれています。

ビタミンCは野菜や果物に多く含まれています。 

方法5:血行促進

血行改善は「緊張性頭痛」に効果的です。首や肩の血行が改善されると筋肉の緊張がほぐれ、痛みが和らぎます。

適度な運動、入浴、水分補給、マッサージなどにより血行改善が期待できます。

「片頭痛」の場合、血行改善により血管が拡張し、痛み物質が分泌されるため、片頭痛には痛みの改善には逆効果になります。

【体験談】妊婦生活中に効果のあった頭痛対策

これは友人の話ですが「1日中テレビもスマホもパソコンもオフ」にして生活したところ、薬を飲まずに頭痛をおさえられたと聞きました。

なかなか実践するのはむずかしいかもしれませんが、試せる環境にいる人、とにかく頭痛をやわらげたい人は参考にしてみてくださいね。

まとめ

頭痛薬には妊婦さんが飲んでも良い頭痛薬と、飲むときに注意すべき頭痛薬があります。

市販薬は成分を確認し、購入前に薬剤師に相談するようにしましょう。

妊娠に気づかずに市販の頭痛薬を飲んでしまった場合には、かかりつけ医に相談しましょう。

少量かつ短期間であれば胎児への影響はないことがほとんどです。

薬を使わずに頭痛を和らげる方法もあります。

頭痛の種類によってやり方や効果が異なりますので、ご自身の頭痛を理解し、自分に合った方法を試してみてください。

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この記事の監修者

坂田陽子

経歴

葛飾赤十字産院、愛育病院、聖母病院でNICU(新生児集中治療室)や産婦人科に勤務し、延べ3000人以上の母児のケアを行う。
その後、都内の産婦人科病院や広尾にある愛育クリニックインターナショナルユニットで師長を経験。クリニックから委託され、大使館をはじめ、たくさんのご自宅に伺い授乳相談・育児相談を行う。

日本赤十字武蔵野短期大学(現 日本赤十字看護大学)
母子保健研修センター助産師学校 卒業

資格

助産師/看護師/国際認定ラクテーションコンサルタント/ピーターウォーカー認定ベビーマッサージ講師/オーソモレキュラー(分子整合栄養学)栄養カウンセラー

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