妊娠後期に入り、
「今までよく眠れたのに、何だか熟睡できなくなった!」
と感じている人も多いのではないでしょうか?
妊娠中によく眠れないと、心身ともにとてもつらいですよね。
ママがよく眠れないことによっておなかの赤ちゃんへ影響がないか心配されている方も多いと思います。
またお仕事をしている妊婦さんは特に、不眠が続くと困りますよね。
そこで今回は、
→妊娠後期に不眠になる原因
→妊娠後期の不眠対策4選
についてご紹介します。
妊娠後期の不眠の原因
原因①体の変化や不調
妊娠後期になると、おなかの赤ちゃんはぐっと大きくなり、増大した子宮が他の臓器を圧迫したり、大きなおなかを支えるため腰に負担がかかります。
この時期に熟睡を妨げるものとして、
・おなかが大きくなり、あおむけに寝られなくなる
・子宮が胃や心臓を押し上げることによる動悸や息切れ
・おなかの張りや赤ちゃんの胎動を頻繁に感じる
・腰痛や背部痛で寝苦しい
・こむら返りが起きて激痛で飛び起きる
・膀胱が圧迫されることで、夜間もトイレで目が覚める
などがあげられます。
原因②出産への不安やストレス
出産が近づいてくると、「いつ陣痛や破水が起こるんだろう」「おしるしはあったけど、まだ陣痛が来る気配がないな」など、不安な気持ちが出てきますよね。このように緊張感やストレスが高まることも、睡眠不足の原因となることがあります。
妊娠後期の不眠は赤ちゃんに影響する?
妊娠後期になかなか寝られないと、「おなかの赤ちゃんの発達に影響してしまうのではないか」と不安になりますよね。
眠いのに日々お仕事に追われて忙しく睡眠時間が足りない、という状況は良くないですが、特に他の症状がなく、ベッドに入って休息できている場合は、あまり問題ないと言えます。
なかなか寝られなくても、横になっていると身体はお休みできているので、過度に心配する必要はないようです。
妊娠後期に安眠の環境を整える4つの対策
妊娠中はからだの変化が大きく、睡眠を妨げる症状が色々と出てきますが、ここからは少しでも快適な睡眠ができるよう4つの対策をご紹介していきます。
①適度に体を動かす
日中にほど良く体を動かすことができれば、自律神経バランスが整い、気持ちの良い疲労感も得ることができるので、安眠・熟睡につながります。
おすすめは、近所の散歩など。
歩くことは、有酸素運動の代表といわれています。有酸素運動とは、体に過度の負担をかけることなく、酸素をたっぷり取り入れながら一定時間以上続けて行う全身運動です。
歩くことで、血流がスムーズになり、脳を刺激し、自律神経のバランスも良くなります。
ポイントは、「適度に」「ほど良く」というところです。
人によりますが、時間にすると10分から30分程度が目安です。
その日の体調と相談しながら、負担があまりかからず「気持ち良いな」と思う程度の運動がおすすめです。
YouTube等で、妊婦さん向けの簡単な運動やストレッチにトライしてみるのもおすすめですよ。
②好きな音楽や香りでリラックスする
妊娠後期には、出産に対する不安なども出てくる時期です。
安眠の為には、リラックスした気持ちが大切。
好きな音楽や香りで、リラックスするのがおすすめです。
妊娠後期におすすめの音楽
おすすめは、胎教も兼ねて、リラックスできる音楽を聴くことです。
妊娠8カ月になると、おなかの赤ちゃんは、聴覚がほぼ完成します。
赤ちゃんと一緒にクラシック音楽などを聴いて、ゆったりした気持ちで過ごしましょう。
<おすすめのピアノ曲>
ショパン「ノクターンOp.9-2」
リスト「愛の夢 第3番」
ラヴェル「亡き王女のためのパヴァーヌ」
ラヴェル「水の戯れ」
ドビュッシー「月の光」
ドビュッシー「亜麻色の髪の乙女」
ドビュッシー「小組曲」
<おすすめのヴァイオリン曲>
マスネ「タイスの瞑想曲」
バッハ「G線上のアリア」
ベートーヴェン「スプリング・ソナタ」
<おすすめのチェロ曲>
エルガー「愛の挨拶」
バッハ「無伴奏チェロ組曲 第1番」
<おすすめの声楽曲>
ブラームス「ブラームスの子守歌」
グノー「アヴェ・マリア」
カッチーニ「アヴェ・マリア」
ヘンデル「オンブラ・マイ・フ」
妊娠後期におすすめの香り
リラックス効果のあるアロマを生活に取り入れるのもおすすめです。しかし中には子宮の収縮を促してしまうものもあるため、精油選びは慎重に行いましょう。
以下のリストを参考に、お気に入りの香りに囲まれて、おなかの赤ちゃんと一緒にアロマを楽しんでみるのはいかがでしょうか。
・妊婦さんにおすすめのアロマ
オレンジ・スイート、グレープフルーツ、ティートリー、ネロリ、パルマローザ、フランキンセンス、ベルガモット、マンダリン、レモン、ローズウッド・妊婦さんに禁忌のアロマ
ジャスミン・ラベンダー・カモミール・ローズマリー・フェンネル・セージ・ペパーミント・ゼラニウムなど。
③入浴
眠る3時間くらい前に入浴をしましょう。
ちょうど眠りにつける体温まで下がるのが、入浴後3時間といわれています。
そのため、眠る時間から計算したタイミングでお風呂に入ることができれば理想的です。
④抱き枕やタオルを活用
お腹が大きくなると、なかなか寝返りも打てなかったり、寝る姿勢も難しくなりますよね。
抱き枕などを使うと、寝る姿勢が楽になる場合があります。
妊婦さんが楽になる寝方としてよく紹介されるのが、「シムス位」です。これは左側を下にして体を横向きにし、横になった状態で上側になる右脚を前に出し、右膝を床につけている体勢のことです。
横向きになることで、大きくなったおなかの重みによる寝苦しさや、赤ちゃんの胎動やお腹の張りの違和感が軽減されます。またシムス位は自然とおなかを守るような体勢となるため安心して休息をとることができ、リラックス効果を得られます。
足元にクッションやタオルを置くなどして、少し高さをつけると眠りやすくなる場合もありますよ。
妊娠後期の不眠対策に薬は飲んでいい?
妊娠後期になかなか寝付けず辛い思いをしている妊婦さんは、「睡眠薬を飲んでぐっすり寝たい」という気持ちになりますよね。また不眠に伴う頭痛をおさえるために、頭痛薬を服用したいと、お考えの妊婦さんもいらっしゃるようです。
いずれの場合も、妊娠中に自己判断で市販薬を使用するのは控えましょう。症状が辛く内服を希望する場合は、必ず主治医に相談の上、適切に処方された薬を使用しましょう。
妊娠後期のママと赤ちゃんの様子について
もし、今、眠れないままこの記事を読んでいたら・・・
少しでも今の体の様子がわかるよう、妊娠後期のママと赤ちゃんの特徴について、まとめてみました。
・妊娠8カ月(28週から31週)
この時期はおなかが大きくなるため、足元が見えにくくなります。転ばないように気をつけて、ヒールのある靴はやめた方がベターです。
また、子宮へ血液の量が多く流れることや大きくなった子宮に心臓や肺が押し上げることで、動悸や息切れが起こることがあります。
この時期、羊水の中を自由に動き回っていた赤ちゃんも次第に位置や姿勢が一定になり、聴覚がほぼ完成します。
また、骨格がほぼ完成し、筋肉や神経系の動きが活発になります。
・妊娠9カ月(32週から35週)
この時期に子宮はどんどん大きくなり、みぞおちのあたりまで達するので、胃が押し上げられてムカムカします。
また膀胱が圧迫されて頻尿になることもあります。おなかの重さで足への負担も増して、足がむくんだり、つったりもします。
また、赤ちゃんは皮下脂肪がつき、体つきが丸みを帯びてピンク色の肌になります。髪の毛が長くなり、爪が指先まで伸びてきます。
・妊娠10カ月(36週から39週)
この時期は、みぞおちの上くらいまであった子宮が下がり、胃が楽になってきます。不規則なおなかの張りなども、出産の兆候として出てくるかもしれません。
赤ちゃんは体が四頭身となり、内臓や神経系も成熟してきます。
骨盤内まで降りてきて、子宮の入り口に頭をつける姿勢をとり、生まれる準備もできています。
まとめ
・妊娠後期は赤ちゃんの成長とともに、ママの体も大きく変化する時期→不眠などのマイナートラブルがあらわれやすい
適度な運動、リラックス、入浴時間、寝姿勢の工夫など、ご紹介した対策で、ゆっくり安眠、熟睡できますように。
妊娠後期のお体を大切に、良い出産をお迎えください。
チャンスは出産時の一度きり。赤ちゃんの将来の安心に備えるさい帯血保管とは
うまれてくる赤ちゃんのために、おなかに赤ちゃんがいる今しか準備できないことがあるのをご存知ですか?
それが「さい帯血保管」です。
さい帯血とは、赤ちゃんとお母さんを繋いでいるへその緒を流れている血液のことです。この血液には、「幹細胞」と呼ばれる貴重な細胞が多く含まれており、再生医療の分野で注目されています。
このさい帯血は、長期にわたって保管することができ、現在は治療法が確立していない病気の治療に役立つ可能性を秘めています。保管したさい帯血が、赤ちゃんやご家族の未来を変えるかもしれません。
しかし採取できるのは、出産直後のわずか数分間に限られています。採血と聞くと痛みを伴うイメージがあるかと思いますが、さい帯血の採取は赤ちゃんにもお母さんにも痛みはなく安全に行うことができます。
民間さい帯血バンクなら、赤ちゃん・家族のために保管できる
さい帯血バンクには、「公的バンク」と「民間バンク」の2種類があり、公的バンクでは、さい帯血を第三者の白血病などの治療のために寄付することができます。
一方民間バンクでは、赤ちゃん自身やそのご家族の将来のために保管できます。現在治療法が確立されていない病気に備える保険として利用できるのが、この民間さい帯血バンクです。
ステムセル研究所は、国内シェア約99%を誇る国内最大の民間さい帯血バンクです。
ステムセル研究所が選ばれる理由
・1999年の設立以来20年以上の保管・運営実績あり
・民間バンクのパイオニアで累計保管者数は7万名以上
・全国各地の産科施設とのネットワークがある
・高水準の災害対策がされた国内最大級の細胞保管施設を保有
・厚生労働省(関東信越厚生局)より特定細胞加工物製造許可を取得
・2021年6月東京証券取引所に株式を上場
詳しい資料やご契約書類のお取り寄せは資料請求フォームをご利用ください。
さい帯血を保管した人の声
■出産の時だけのチャンスだから(愛知県 美祐ちゃん)
■さい帯血が本当の希望になりました(東京都 M・Y様)
※ほかの保管者のから声はこちら
さい帯血保管は、赤ちゃんへの「愛」のプレゼント。
赤ちゃんに会えるまでのもう少しの期間、ぜひ少しでも快適に、幸せな気持ちで過ごしてくださいね。
▼さい帯血保管について、もっと詳しく
この記事の監修者
坂田陽子
経歴
葛飾赤十字産院、愛育病院、聖母病院でNICU(新生児集中治療室)や産婦人科に勤務し、延べ3000人以上の母児のケアを行う。
その後、都内の産婦人科病院や広尾にある愛育クリニックインターナショナルユニットで師長を経験。クリニックから委託され、大使館をはじめ、たくさんのご自宅に伺い授乳相談・育児相談を行う。
日本赤十字武蔵野短期大学(現 日本赤十字看護大学)
母子保健研修センター助産師学校 卒業
資格
助産師/看護師/国際認定ラクテーションコンサルタント/ピーターウォーカー認定ベビーマッサージ講師/オーソモレキュラー(分子整合栄養学)栄養カウンセラー