坂田陽子

記事監修者:坂田陽子

助産師/看護師/国際認定ラクテーションコンサルタント/ピーターウォーカー認定ベビーマッサージ講師/オーソモレキュラー(分子整合栄養学)栄養カウンセラー

妊娠がわかると、同時につわりの症状が出ていらっしゃる場合があるかもしれません。嬉しい反面、自分のからだが自分ではないような、そんな不安な気持ちを感じることもありますよね。

今回のコラムでは、少しでもそんな心配ごとが払拭されますよう、妊娠初期の特徴や特に腰痛について、ご紹介させていただきます。

 

妊娠初期の特徴

まず、妊娠初期とは、妊娠15週までのことをいいます。

この時期、ママのからだに表れる身体の変化として、もっとも顕著な特徴といえば、「つわり」です。

気持ちが悪い、食べると吐いてしまう、においが耐えられない、お風呂に入るのもつらい・・・

私も、2度の妊娠で、日常生活が何もできなくなるという、生きた心地のしない思いを経験しました。

今では、このように文章に書けるくらいの思い出となりましたが・・・

家族、職場、ご近所の方、ありがたいことに周りの方の総力結集で乗り切ることが出来ました。

もし、現在つわりでつらい思いをされている方がいらっしゃったら、日常生活の負担で減らせることがないか、ご家族や職場の方とよくご相談されて、少しでもからだに負担がこない選択肢があると良いですね。

つわりは、妊娠中期になるとかなり楽になります。どうか、もう少し頑張ってください!

 

妊娠初期の腰痛、なぜ起こる?

妊娠初期の腰痛の原因の一つに妊娠によるホルモンの変化が影響するといわれています。

妊娠すると大量に分泌されるのが、黄体ホルモン(プロゲステロン)です。

基礎体温をあげて、子宮内膜を厚くし、子宮収縮を抑制して、妊娠を維持しようとします。

黄体ホルモンやリラキシンによって、骨盤や背骨の関節等が緩むために、その影響で腰や背中の負担が増え、結果「腰痛」を引き起こすようです。

また、この時期、つわりで思うようにからだを動かすことができなかったり、同じ姿勢でいることがあると、腰痛が生じることもあります。

 

妊娠中期以降も腰痛の可能性が

妊娠初期においては、ホルモンの影響で腰痛が生じることがわかりましたが、中期、後期になると、ホルモンの働きというより、大きくなったおなかを支えるために腰に負担がかかるため、腰痛というトラブルが生じる場合があります。

妊娠初期には、とてもイメージしにくいですが、妊娠後期になると足元が見えないくらい、おなかがせり出してきて、重くなってきます!

そうなると、からだには、かなりの負担がかかってくるわけで、腰痛というトラブルになったりもします。

妊娠全期間にわたって、腰痛とはお付き合いしなければならないかもしれませんね。

しかし、過度に心配なさらないでくださいね。どのようにすれば腰痛が軽減できるか、以下ご紹介したいと思います。

 

腰痛を軽減する対策

①腹帯、妊婦帯を使ってみる

妊娠初期の腰痛は、ホルモンの影響が大きいことに触れましたが、何とか少しでも楽になりたいですよね。

そんな時には、妊娠初期から使える腹帯や妊婦帯を着用することで、少しは痛みが緩和されることもあります。

つわりなどでつらい時は、長時間の着用はかえって苦しくなるかもしれませんので、様子を見て使えそうなタイミングで使用すると良いかもしれません。

②姿勢を整えてみる

妊娠後期に起こるかもしれない腰痛に備えるためにも、無理な姿勢をしていないか、腰に負担がかからないような、正しい姿勢が出来ているか、確認してみると良いかもしれません。

特に、デスクワークされているプレママさんには、時々立ち上がってみたり、同じ姿勢のまま長時間座らないように心がけるのがお勧めです。

③冷えないようにする

腰の筋肉が縮んで硬くなっていると、痛みを感じやすくなる場合もあるようです。簡単にできるストレッチなどで、からだの緊張を和らげて柔軟にし、お風呂などで血行を良くすると良いです。

まとめ

私は、妊娠初期の頃、自分自身のからだの変化が多すぎて、とても驚いていました。

つわりや腰痛、頭痛、腹痛といったマイナートラブルで、一体このままどうなってしまうのだろう、と心配性な性格もあって戸惑う日々でした。

そんな時、つわりの状態を見ながら、ようやく市役所に母子健康手帳をもらいに行きました。

この手帳には、妊婦検診の記録の記載の他に、出産後の長い年月が想像できるページがあり、そうか、これから楽しい赤ちゃんとの生活がきっと待っているんだ!と自分にエールを送ることができました。

赤ちゃんは、どんどん誕生に向けて大きくなっています!

プレママのみなさん、素敵な妊婦生活を送ってください。

この記事の監修者

坂田陽子

経歴

葛飾赤十字産院、愛育病院、聖母病院でNICU(新生児集中治療室)や産婦人科に勤務し、延べ3000人以上の母児のケアを行う。
その後、都内の産婦人科病院や広尾にある愛育クリニックインターナショナルユニットで師長を経験。クリニックから委託され、大使館をはじめ、たくさんのご自宅に伺い授乳相談・育児相談を行う。

日本赤十字武蔵野短期大学(現 日本赤十字看護大学)
母子保健研修センター助産師学校 卒業

資格

助産師/看護師/国際認定ラクテーションコンサルタント/ピーターウォーカー認定ベビーマッサージ講師/オーソモレキュラー(分子整合栄養学)栄養カウンセラー

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