2021年7月12日
妊娠初期

妊娠初期に表れる症状と心掛けたい4つのこと

坂田陽子

記事監修者:坂田陽子

助産師/看護師/国際認定ラクテーションコンサルタント/ピーターウォーカー認定ベビーマッサージ講師/オーソモレキュラー(分子整合栄養学)栄養カウンセラー

おなかに赤ちゃんがいる、本当に幸せなことですよね!

しかし、ママの体には「何となく熱っぽい」「微熱がある」「つわり」などの妊娠初期特有の症状が表れ、不安をお持ちの方もいらっしゃるのでは?

このコラムでは、妊娠初期のママの体に表れるさまざまな症状、ママが心掛けたいこと、やっておくと良いことをご紹介させていただきます。

不安な気持ちを少しでも減らして、素敵な妊娠生活のお役に立てるよう、2児の子育て中の私が書かせていただきます。

 

妊娠初期のママの体に表れるさまざまな症状

・微熱や熱っぽさ

妊娠初期の13週~14週目くらいまでは、ホルモンバランスの変化により基礎体温の高温期が続き、平熱より0.2~0.3度高い状態があり、微熱や熱っぽさを感じることがあります。

風邪との違いは、風邪の際には、ウィルスや細菌が原因ですので、寒気や悪寒がする場合があり、高熱やのどの痛み、咳の症状が出る場合がありますが、このような症状は表れません。

・つわり

胃がもたれたり、においに敏感になったり、胸やけを感じたりします。

吐き気、嘔吐、食べづわりなど症状はさまざまです。

妊娠2カ月(4~7週)でつわりのような症状が出てくる場合もあります。

個人差がありますが、妊娠11週ごろまでがつわりのピークといわれています。

体重の激減や、激しい嘔吐などの場合は「妊娠悪阻」と診断され、入院することもあります。

私も、2回の妊娠生活では、いずれもつわりが重くて、妊娠悪阻と診断され入院した経験があります。

シャンプーのにおいや冷蔵庫を開けただけでも気分が悪くなって、食事がほどんどできなくなり、家事が一切できなくなりました。

幸い、家族と医療のおかげで乗り越えましたが、出産の時の陣痛より、この時期のつわりが大変だったといっても過言ではありません。

・便秘がちになる、尿の回数が増える

ホルモンの影響で、腸の動きが鈍くなるため、便秘がちになります。また、子宮が膀胱や腸を圧迫するのでトイレに行く回数が増えます。

 

妊娠初期にママが心掛けたい4つのこと

①ママの体は「赤ちゃんがいる大切な体」

微熱やつわりなど、ママの体は今までにない状態になり、その変化に戸惑いも多いかと思います。現在2児を子育て中の私もそうでした。

しかし、つわりのように目に見える症状があることが「赤ちゃんがおなかにいる」「妊娠しているんだな」ということを強く自覚させてくれるものだったことは間違いありませんでした。

赤ちゃんがいる、そして大切な赤ちゃんを守りたいと思うと、赤ちゃんの命を大切に自分の体を大切にするという気持ちが芽生えました。

このように考えると、普段何気なく行っていた行動を見直す必要も出てくるかもしれません。

②生活や行動パターンを見直しましょう!

例えば、体に負荷が多いスポーツがご趣味の方でしたら控える、お酒を飲んだりたばこを吸われる方はやめる、食事をバランスの取れた内容のものにするなど、一つ一つの生活や行動に対して、ママの体と赤ちゃんの体を守るために、OK?NG?と思いつく限り、リストアップしたり、ご主人と話し合いをするのも良いですね。

判断に迷う場合は、助産師さん・医師に相談するのも大切かと思います。

最後に、妊娠初期、これから長いお付き合いとなります。病院選び、母子健康手帳の取得が済むとより安心になってくるかと思いますので、やっておくと良いこととして、ご紹介いたします。

 

③出産する施設を決めましょう

出産する施設には、総合病院、産婦人科、助産院があります。

私は、血液系の持病があったため、総合病院を選択しましたが、判断材料として、以下の代表的な例を参考になさってください。

・自宅からのアクセス

・医師、助産師、スタッフ

・設備内容

・医療体制

・ご自分の選択したいバースプランがあるか(パパの立ち会い出産や無痛分娩が可能か・・・)

・里帰り出産は可能か

病院選びも、ご主人、ご家族とよくお話し合いをなさって決定する必要があるかと思います。

④母子健康手帳を受け取りましょう。

お住まいの市区町村の役所などでもらいます。

内容は、さまざまですが、妊娠初期に良く使う項目は下記のものです。

・妊娠の経過や赤ちゃんの成長

・妊娠中の食事ガイド

他にも、出産後の予防接種の記録、また医師に聞きたいことを自由に書き込みをすることが可能だったりしますので、ぜひ積極的にご活用ください。

 

さいごに

妊娠初期には、微熱、つわりといった体の変化を感じながら、これからママになるという心の準備をする期間であると思います。

つらいつわりも、ピークが過ぎれば楽になってくると信じて頑張ってください。

妊娠3カ月になると、赤ちゃんは、頭や足、胴が発達して3頭身になるほか、手足の指もできてきて人間らしい姿になります。

赤ちゃんも大きくなろうと頑張っていますね!

どうか、お体を大切になさって、素敵な妊娠生活になりますように。

この記事の監修者

坂田陽子

経歴

葛飾赤十字産院、愛育病院、聖母病院でNICU(新生児集中治療室)や産婦人科に勤務し、延べ3000人以上の母児のケアを行う。
その後、都内の産婦人科病院や広尾にある愛育クリニックインターナショナルユニットで師長を経験。クリニックから委託され、大使館をはじめ、たくさんのご自宅に伺い授乳相談・育児相談を行う。

日本赤十字武蔵野短期大学(現 日本赤十字看護大学)
母子保健研修センター助産師学校 卒業

資格

助産師/看護師/国際認定ラクテーションコンサルタント/ピーターウォーカー認定ベビーマッサージ講師/オーソモレキュラー(分子整合栄養学)栄養カウンセラー

出産に備える
大切な情報