2020年11月12日
陣痛・出産
#準備

【体験談】みんなは陣痛をどのように感じている?調査結果や経験者の事例も紹介

坂田陽子

記事監修者:坂田陽子

助産師/看護師/国際認定ラクテーションコンサルタント/ピーターウォーカー認定ベビーマッサージ講師/オーソモレキュラー(分子整合栄養学)栄養カウンセラー

陣痛の経験がない人は、

「陣痛ってどんな感じなんだろう」「、陣痛がきたらどうしたらよいのだろうか」と不安になりますよね。

陣痛の起こり方は個人差があるものの、初めて経験する陣痛について、どのように感じたのか、さまざまな体験談を耳にしておくことはとても参考になります。

この記事では、おもに以下の内容を解説していきます。

 

・陣痛の感じ方を統計で紹介

・【体験談】陣痛前に準備すべき4つのこと

・私の陣痛体験

 

この記事を読むと、陣痛に備えて心の準備ができるようになります。

陣痛はどんな感じだった?体験者の声を統計で紹介

陣痛について

自然分娩と無痛分娩で出産した609名を対象にした調査から陣痛の感じ方についてのデータを紹介します。

・「自然分娩」の場合、陣痛が予測よりも痛かった「57.5%」

・予測どおり・予想より痛くなかった「42.5%」

予想よりも痛いと感じた人が15%多い結果となりました。

 

・「無痛分娩」の場合、陣痛が予測よりも痛かった「48.5%」

・予測どおり・予測より痛くなかった「51.5%」

予測どおり・予想より痛くなかったと感じた人が3%多い結果となりました。

産後の疲労感について

・「自然分娩」の場合、予測どおりだった・予測より疲れていない「79.3%」

・「無痛分娩」の場合、予測どおりだった・予測より疲れていない「64.5%」

どちらも予測より疲れていないと感じる人が多かったですが、自然分娩の方がその割合は多かったです。

また、産前に予測していたよりも陣痛が痛かったと答えた人の方が予測よりも疲れたと疲労感を強く感じていることもわかりました。

 

出典:痛みおよび疲労についての予測と現実とのギャップ;自然分娩 VS無痛分娩(2017年)|日本助産学会誌

【体験談】陣痛前に準備すべき4つのこと

痛が始まる前に準備すべきこと4つをご紹介します。

 

・入院・陣痛バッグの準備

・やることリストの作成

・陣痛タクシーの登録

・陣痛アプリの登録

1:入院・陣痛バッグの準備

入院する際に必要なもの、陣痛が来た時に病院で必要なものを分けて用意しておきます。

入院バッグと陣痛バッグを一つにまとめてしまうと、陣痛でもがいている時に、必要なものがすぐに取れなくなってしまうため、かならず分けておきましょう。

陣痛バッグの中身

・ストロー付きキャップ
100円ショップにあるペットボトルにつけることができる、ストロー付きのキャップ。長期戦になった場合、横になったまま飲み物が飲めるように、ペットボトルのお茶と一緒に準備

・予備のストロー

・軽食
手軽に口にできるように、カロリーメイトやゼリードリンクを用意

・ペットボトルの飲み物

・汗拭きタオル

・バスタオル
自家用車やタクシーで移動になった場合、破水したときに備えて座席に敷く用に用意

・おまもり

地域によって異なりますが、陣痛タクシーが利用できるのであれば、あらかじめ登録する必要があることが多いので、登録を済ませておくとよいと思います。

入院バッグの中身

入院バッグには入院生活中に快適に過ごすために必要なものと、忘れがちですが退院する際に必要なものを用意します。

~産院によってもらえる場合も、用意する数に注意~

・産褥ショーツ

・産褥パッド

・授乳用クッション

・タオル、バスタオル類

~専用のものでなくても代用可能~

・授乳用ブラ 

専用のものでも、締め付け感のないノンワイヤーのブラトップなどでも代用可。

・パジャマ

授乳口が無くても前開きのボタンタイプであれば普段使いのものでも可。

~赤ちゃんのお世話に~

・乳頭保護クリーム 

初めての授乳で傷つきやすいためあると便利。

・爪切り

お母さんの爪も短く、また赤ちゃんも意外と爪が伸びていることも。赤ちゃん用もあると良い。

・ガーゼタオル

・赤ちゃんのスキンケア用品

~入院生活を快適に~

・洗面用具

・充電器

・イヤホン

・割れないマグカップ、湯呑み

・ちょっとしたおやつ、はしやスプーン

・ノンカフェインの飲み物

・歩きやすいスリッパ

・カーディガンなどの羽織もの

・靴下、着圧ソックス

・骨盤ベルト

~退院の時に~

・退院時に着る服(母子ともに)

・おくるみ

・化粧品

2:やることリストの作成

陣痛が起きたらどのような段取りにするか、紙に書き留めておいて一目瞭然にしておきました。

たとえば、朝陣痛がきたら誰に病院に連れて行ってもらうのか、お昼に来たら、夜中にきたらなど、やるべきこと、連絡先などを明記しておくと、いざとなった時に慌てなくて済みます。

3:陣痛タクシーの登録

地域によって異なりますが、陣痛タクシーが利用できるのであれば、あらかじめ登録する必要があることが多いので、登録を済ませておきましょう。

陣痛タクシーの有無は住んでいる地域によりさまざまです。

自身の住所に陣痛タクシーが来るか事前に確認しましょう。

陣痛タクシーを手配している会社に問い合わせて事前登録のための届け出が必要になることもあります。

いざという時に使えるよう出産まで余裕のあるうちに調べてください。

4:陣痛アプリの登録

陣痛アプリがあれば、ストップウォッチの要領で陣痛の間隔が図れるため、便利です。

いざ陣痛が来た時に慌てないように、アプリを入れるだけでなく、事前に使用して感触を確かめておきましょう。

私の陣痛体験1【スピード出産だった初産】

自宅での出来事

風呂に入ろうとした夜10時のことです。

「生理痛」のようなどことなくお腹が痛いような感じが…。

痛みを気にすることなく、お風呂を出て0時近くに就寝。

しかし1時30分くらいに、悶絶するような痛みで目が覚めました。

就寝前のどことなく痛い生理痛とは明らかに違う、お腹を下した時の「3倍くらい」の痛み。

すぐに陣痛アプリを立ち上げて間隔を図ると「15分くらい。」

初産は「10分」を切ってから病院に連絡と聞いていたため、痛みの波に耐えながら間隔が短くなるのをひたすら待ちました。

寝ている夫を起こすか迷いつつ、お産がどれくらい長期戦になるかわからないため、ギリギリまで寝かせておこうと思い、とりあえず一人で陣痛に耐える。

痛みが引いた時点でトイレへ。

そこで少量の出血を確認し「これがおしるしか」と、あらためて陣痛がきていると確信。

トイレから戻り、アプリで間隔を見ると、10分どころか「6分」と短くなっていました。

慌てて夫を起こし、病院に連絡。

すぐに病院に来るように言われ、出発する準備を整えます。

入院セットは用意していたものの、まさか夜中に陣痛が来ると想定しておらず、着ていくものを決めていなかったため、妙に焦りました。

病院へ到着

2時過ぎくらいに病院に到着すると、すぐに術着に着替えをして分娩台へ。

てっきり別室で腰をさすってもらいながら待機するものだと思っていたため、分娩台に案内されて驚きました。

子宮口がどれくらい開いていたのかは不明でしたが、先生が来て「あー、これは1時間くらいで生まれるよ」とひと言。

ここで痛みはお腹を下した時の「5倍くらい」本気で陣痛ではなく、便意なんじゃないかと思うほどでした。

言われるがまま、「お腹に力を入れて!」と促されるも、妊婦生活中お腹に力を入れてはいけないと聞いていたため、お腹に力を入れるという感覚が久々過ぎて、なかなか思うように力を入れられない。

寄せては返す波のように、陣痛の波が襲ってきては遠のいて、襲っては遠のいての繰り返し。

波が遠のいたときの休息中「あの痛みがまたやってくるのでは」という恐怖は何とも言えず。

結局、助産師さんに上からお腹を押してもらったりしながら、「2時間半」の分娩を乗り越えました。

初産にしてはスピード出産だったようです。

もっと感動して涙が出るものだと思っていたけれど、実際は疲れ果て過ぎて「やっと終わった…。この子を責任もって育てないといけないな」というのが正直な感想でした。

陣痛中に助産師さんから言われたこと

「赤ちゃんはもっと頑張ってるんだから、お母さんも頑張らないと!」

陣痛中、赤ちゃんは自分の頭の骨を重ね合わせながら、狭い産道を通って苦しい思いをして生まれてくると言われています。

陣痛の痛みはなにものにも代えがたい痛みですが、同じように頑張って生まれてこようとしている赤ちゃんがいることを頭に置いて、一緒に痛みを乗り越えられるといいですね。

私の陣痛体験2【3日かかった難産】

・初産で、予定日1週間をすぎても陣痛がこずソワソワしていました。

・やっと夜中に陣痛がきて耐えられない生理痛ぐらいの痛さが10分間隔で1時間ほど続いたため病院を受診しましたが子宮口が全然開いていないと言われてしまいました。

【1日目】なかなか子宮口が開かない

・そのうちだんだんと痛みが増し、お尻の骨(尾てい骨)や腰骨が、中からぐーっと押されて広げられるような感覚と強い下腹部痛が続きました。

2~3分おきに一晩中続いたので陣痛がだいぶ進んだように思えましたが、明け方に助産師さんの内診で、子宮口2~3センチ開いていると言われるてしまいました。

この時はまだまだ先が長すぎると絶望を感じるばかりでした。

・陣痛中の内診や、陣痛の痛みで排尿がうまくできないので管を入れて採尿するなど、怖がりの私には途中のもろもろの処置も恐怖でずっと泣いていました。

しかし、自分が生まなければこの陣痛も終わらないし、待望の赤ちゃんにも会えないと奮起し、だんだん処置にも慣れ、肝が据わってきて1日目を終えました。

【2日目】陣痛との付き合い方(いきみ逃がし)を覚える

・2日目の昼はなぜか陣痛がおさまってしまい、その間に食事や睡眠をとることができました。

夕方からまた陣痛のピークが始まったので、痛みにあわせて息を吐くいきみ逃がしを覚えるなど、少し陣痛との付き合い方がわかるようになってきました。

助産師さんも、体を預けやすい大きなバランスボールや、お尻の下に敷くゴルフボールなどを貸してくれ2日目が過ぎていきました。

【3日目】ようやく子宮口全開も…微弱陣痛で長丁場

・3日目の明け方、破水し、子宮口8センチ。ここまでくればあと少し。

昼頃に子宮口全開大といわれ、いよいよ分娩室へ向かうも、またも陣痛がおさまってしまいました。どうやら微弱陣痛ということでした。

・最終的に陣痛促進剤を打ち、分娩室で5時間いきんだ末、最後は吸引分娩でようやく出産することができました。

・感動よりも「やっと終わった…」と痛みと恐怖から解放された安堵感の方が強かったのが率直な感想です。

・出産後も、吸引分娩や会陰切開の傷を縫合する痛みに悶絶。

とにかく長くて痛い出産でした。その壮絶な経験から2人目は迷わず無痛分娩で出産しました。

まとめ

陣痛の感じ方は人それぞれ、陣痛が続く時間も人それぞれで事前にわかるものではありません。

しかし、いざ陣痛が来た時のことをあらかじめ想像し準備を進めることはとても大事です。

持ち物や陣痛が起こった時の手順を整えておけば後は赤ちゃんを産むことに集中できます。

自分だけでなくサポートしてくれる家族などにも陣痛について知ってもらい、その時が来たら迷わずサポートしてもらいましょう。

チャンスは出産時の一度きり。赤ちゃんの将来の安心に備えるさい帯血保管とは

うまれてくる赤ちゃんのために、おなかに赤ちゃんがいる今しか準備できないことがあるのをご存知ですか?

それが「さい帯血保管」です。

さい帯血とは、赤ちゃんとお母さんを繋いでいるへその緒を流れている血液のことです。

この血液には、「幹細胞」と呼ばれる貴重な細胞が多く含まれており、再生医療の分野で注目されています。

このさい帯血は、長期にわたって保管することができ、現在は治療法が確立していない病気の治療に役立つ可能性を秘めています。

保管したさい帯血が、赤ちゃんやご家族の未来を変えるかもしれません。

しかし採取できるのは、出産直後のわずか数分間に限られています。

採血と聞くと痛みを伴うイメージがあるかと思いますが、さい帯血の採取は赤ちゃんにもお母さんにも痛みはなく安全に行うことができます。

民間さい帯血バンクなら、赤ちゃん・家族のために保管できる

さい帯血バンクには、「公的バンク」と「民間バンク」の2種類があり、公的バンクでは、さい帯血を第三者の白血病などの治療のために寄付することができます。

一方民間バンクでは、赤ちゃん自身やそのご家族の将来のために保管できます。

現在治療法が確立されていない病気に備える保険として利用できるのが、この民間さい帯血バンクです。

ステムセル研究所は、国内シェア約99%を誇る国内最大の民間さい帯血バンクです。

ステムセル研究所が選ばれる理由

・1999年の設立以来20年以上の保管・運営実績あり

・民間バンクのパイオニアで累計保管者数は7万名以上

・全国各地の産科施設とのネットワークがある

・高水準の災害対策がされた国内最大級の細胞保管施設を保有

・厚生労働省(関東信越厚生局)より特定細胞加工物製造許可を取得

・2021年6月東京証券取引所に株式を上場

 

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さい帯血を保管した人の声

■出産の時だけのチャンスだから(愛知県 美祐ちゃん)

■さい帯血が本当の希望になりました(東京都 M・Y様)

※ほかの保管者のから声はこちら

さい帯血保管は、赤ちゃんへの「愛」のプレゼント。

赤ちゃんに会えるまでのもう少しの期間、ぜひ少しでも快適に、幸せな気持ちで過ごしてくださいね。

 

▼さい帯血保管について、もっと詳しく

 

この記事の監修者

坂田陽子

経歴

葛飾赤十字産院、愛育病院、聖母病院でNICU(新生児集中治療室)や産婦人科に勤務し、延べ3000人以上の母児のケアを行う。
その後、都内の産婦人科病院や広尾にある愛育クリニックインターナショナルユニットで師長を経験。クリニックから委託され、大使館をはじめ、たくさんのご自宅に伺い授乳相談・育児相談を行う。

日本赤十字武蔵野短期大学(現 日本赤十字看護大学)
母子保健研修センター助産師学校 卒業

資格

助産師/看護師/国際認定ラクテーションコンサルタント/ピーターウォーカー認定ベビーマッサージ講師/オーソモレキュラー(分子整合栄養学)栄養カウンセラー

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