帝王切開で立ち会い出産はできる?流れや感想をご紹介

記事監修者:坂田陽子
助産師/看護師/国際認定ラクテーションコンサルタント/ピーターウォーカー認定ベビーマッサージ講師/オーソモレキュラー(分子整合栄養学)栄養カウンセラー

・帝王切開は立ち会い出産ができるのか
・できれば夫とも出産の喜びをわかちあいたいので、立ち会い出産にあこがれているが、帝王切開でもできるのか悩んでいる人へ
■帝王切開の立ち会い出産の可否
■帝王切開の立ち会い出産の流れ
■【体験談】帝王切開の立ち会いを経験した夫婦の感想
をご紹介。
帝王切開で立ち会い出産はできるの?
帝王切開の立ち合い出産は、病院によっては可能です。ただし、立ち合いができるのは夫のみ、緊急帝王切開は不可能、など病院によって条件は異なるので確認が必要です。
また最近ではコロナの影響により、立ち会い出産自体を実施していない場合も多いのが現状です。
帝王切開の立ち会い出産の流れ
手術に立ち会う家族は、ママの頭側で付き添いをします。血液や手術部位は立ち会い家族には見えないように配慮がされています。ママへ声をかけてもらったり、手を握って過ごすことができます。
また赤ちゃんの誕生後は、一緒に産声を聞き、赤ちゃんのケアの様子を近くで見ることが出来たり、ママと一緒に抱っこや記念撮影ができる病院もあります。
帝王切開の立ち会い出産のメリット
帝王切開は意識のある中で手術が行われるため、ママは緊張や不安があると思います。麻酔を入れるときや手術中に手を握ったり声をかけることで、ママが安心できることが一番大きなメリットだと思います。またパパは目の前で赤ちゃんの誕生を見れるので、「父親になった実感」を肌で感じることができるでしょう。
【体験談】帝王切開の立ち会いを経験した夫婦の感想とは?
私は3人の子供を帝王切開で出産しています。長男を妊娠中に赤ちゃんの体に病気があることがわかり、産後の手術のため病巣を傷つけないように帝王切開での出産を選択せざるを得ませんでした。
その後、次男と長女と計3回の出産を振り返ってみて思うことは「帝王切開はダブルで大変な出産」だったということです。
帝王切開は、手術中も術後も痛かった!
まず、帝王切開は手術です。体にメスが入ります。文字通りおなかを痛めて赤ちゃんを産むのです。これは命がけの行為です。麻酔にもリスクはつきものです。帝王切開はたいていの場合、部分麻酔で行われます。これは、産後の赤ちゃんに万が一の事があった場合、母親に判断をあおぐためだそうです。意識のある状態で手術が行われるのです。
手術中に聞こえる医師の会話、電気メスの音、手術特有匂い。お母さんの不安は計り知れません。さらに私の場合麻酔がかかりにくい体質だったようで、なんと帝王切開の手術中、痛かったんです!!次男の出産時は途中から全身麻酔に切り替えられました。
3回目(長女出産時)の帝王切開で初めての立ち会い。その感想は?
長女の出産時には夫が最初で最後の帝王切開立ち会いをしたのですが、痛みにもだえ苦しむ私を見ていられなかったそうです。まるで出産の立ち会いではなく手術の立ち会いだったと。
でもそのおかげで帝王切開がどれほど大変なものなのか、わかったと言っていました。麻酔が効きにくいというのは特殊な例だと思いますが、とにかく帝王切開は気力も体力も使う大変な出産です。
まとめ
今回は帝王切開の立ち合い出産についてお話ししました。
立ち合いができるかどうかは病院によって異なりますが、ご家族が立ち合いをすることは、ママにとってもご家族にとってもメリットが大きいと言えそうです。立ち合いが可能な病院であれば、お互いに話し合って考えてみてくださいね。
赤ちゃんの未来に備える「さい帯・さい帯血保管」を考えてみませんか?
赤ちゃんとお母さんをつなぐ、「へその緒(さい帯)」と、その中を流れる血液「さい帯血」には、体を作るためのもととなる貴重な「幹細胞」が多く含まれていて、赤ちゃんやご家族の将来に備えて長期的に凍結保管することができます。
幹細胞は新しい医療への活用が進められており、もしもの時に役立てられる可能性があります。
- 出産後わずか数分の間にしか採取できない貴重な赤ちゃんのものです。
- 採取の際、お母さんと赤ちゃんに痛みや危険はありません。
- どちらにも幹細胞がたくさん含まれています。
- 再生医療分野など、さまざまな活用が進んでいます。
- それぞれ異なる幹細胞が含まれているため、両方を保管しておくことで将来の利用の選択肢が広がります。
実際に保管・利用した方のお声
出産時にしか採取できない「さい帯血」を、脳性まひのお子さまに対して臨床研究で使用された方のお声をご紹介します。

高知大学の臨床研究で
さい帯血投与を受けたお子さま
さい帯血を保管して
本当に良かったと思っています
元気に産まれたと思っていましたが、生後半年頃から左手をほとんど使おうとしないことに気付き、1歳頃にやはり何かおかしいと思ってMRIを撮ってもらうことにしました。結果1歳5ヶ月で脳性まひとわかりました。
2歳の誕生日にステムセルからハガキが届き、出産時に保管したさい帯血がもしや役に立つのではと思い至りステムセルに問い合わせました。ちょうど臨床試験への参加者を募集していて、運よく2歳5ヶ月のときに参加することができました。
輸血前は左手と左足に麻痺があり、歩けてはいるものの、とても転びやすく、少し歩いては転びを繰り返していました。しかし輸血後、翌日には転ぶ回数が減り、おもちゃを両手で掴めるようになって驚きました。その後もリハビリも継続し、完治したわけではありませんがかなり麻痺が軽くなったように思います。
現在、地域の小学校の普通級に集団登校で通えています。
まさか我が子がさい帯血を使って治療をすることになるとは思っていませんでしたが、保険のつもりでさい帯血を保管しておいて本当に良かったと思います。
さい帯・さい帯血を利用した再生医療の研究が、今まさに国内外で進んでいます。
その他のお声は公式サイトからご覧いただけます。
医師からのメッセージ

総合母子保健センター
愛育病院 病院長
百枝幹雄 先生
応用範囲が広がる
「さい帯・さい帯血」による再生医療
近年、めざましく進歩している再生医療のなかで、さい帯やさい帯血の幹細胞を利用する技術の最大の特徴は、通常は破棄してしまうけれども実はとてもポテンシャルの高い出生時の幹細胞を活用するという点です。
これまで有効性が示されている白血病、脳性まひ、自閉症のほかにも様々な疾患に対して臨床研究が進んでいますし、民間のバンクではご家族への利用も可能になりつつありますので、今後はますます応用範囲が広がることが期待されます。
一方、忘れてはならないのは必要になるまで幹細胞を長期間安全に保管するには信頼できる設備と技術が必要だということで、それにはそれなりのコストがかかります。
コスト・ベネフィットのとらえ方は人それぞれですが、お子様とご家族の将来を見据えてベネフィットが大きいとお考えの方には、信頼できる施設へのさい帯やさい帯血の保管は十分価値のある選択肢だと思います。
さい帯・さい帯血についてより詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。
保管するなら、ステムセル研究所の「HOPECELL(ホープセル)」
株式会社ステムセル研究所が提供する「さい帯・さい帯血ファミリーバンクHOPECELL(ホープセル)」は、日本国内で最も選ばれている保管サービスです。
ステムセル研究所は、25年以上の保管・運営実績がある日本初のさい帯血バンクで、国内最多となる累計80,000名以上のさい帯血を保管しています。

研究所

研究所
国内では脳性まひに対する、赤ちゃんご自身やごきょうだいのさい帯血投与の研究が行われています。海外の臨床研究では、投与により運動機能および脳神経回路の改善が報告されています。また自閉症スペクトラム障害(ASD)に対して、さい帯血の投与によりコミュニケーション能力や社会への順応性が向上する可能性が期待されており、大阪公立大学にてお子さまご自身のさい帯血を投与する臨床研究が開始されます。

研究所
無料パンフレットをお送りします!
さい帯・さい帯血保管についてより詳しく知っていただけるパンフレットをご自宅へお送りします。
赤ちゃんの将来に備える「さい帯・さい帯血保管」をぜひ妊娠中にご検討ください。

この記事の監修者
坂田陽子
経歴
葛飾赤十字産院、愛育病院、聖母病院でNICU(新生児集中治療室)や産婦人科に勤務し、延べ3000人以上の母児のケアを行う。
その後、都内の産婦人科病院や広尾にある愛育クリニックインターナショナルユニットで師長を経験。クリニックから委託され、大使館をはじめ、たくさんのご自宅に伺い授乳相談・育児相談を行う。
日本赤十字武蔵野短期大学(現 日本赤十字看護大学)
母子保健研修センター助産師学校 卒業
資格
助産師/看護師/国際認定ラクテーションコンサルタント/ピーターウォーカー認定ベビーマッサージ講師/オーソモレキュラー(分子整合栄養学)栄養カウンセラー