株式会社ステムセル研究所と株式会社iPSポータル
「臍帯血を用いた自家iPS細胞の製造及び保管プロセス開発と臨床応用に関する検討」を開始

 

株式会社ステムセル研究所(東京都港区、代表取締役社長 清水崇文、東証グロース:7096、以下、ステムセル研究所)と株式会社iPSポータル(京都府京都市、代表取締役社長 小林正和 以下、iPSポータル)は、自家臍帯血由来iPS細胞の臨床利用を見据え、保管臍帯血からのiPS細胞製造・保管サービスの実現を目指す共同研究を開始いたします。

本共同研究では、自家臍帯血の長期保管と医療応用を推進するステムセル研究所が有する臍帯血採取および保管に関するノウハウと、iPSポータルが有する自家細胞由来iPS細胞の製造および臨床開発の実績を活かし、自家臍帯血由来iPS細胞の製造・保管および臨床応用を目指します。長期保管された臍帯血からのiPS細胞の製造を確実にするとともに、あらかじめ製造したiPS細胞を保管可能とする仕組みを実現することで、両社の強みを融合させ、新たな医療展開を推進してまいります。

iPS細胞は、あらゆる体細胞から誘導可能であり、再生医療や新規治療法の開発において極めて有望な細胞資源です。とりわけ自家由来のiPS細胞は、患者本人の細胞が起源であるため、免疫学的適合性が極めて高く、他家移植で問題となり得る免疫拒絶反応を回避することができます。この点は、他家由来iPS細胞と比較し決定的な優位性といえます。

さらに、臍帯血からのiPS細胞の製造には独自の利点があります。臍帯血は出生直後に採取されるため、生物学的に極めて若く、成人由来の体細胞と比較し、細胞分裂によるゲノム変異*の蓄積やエピジェネティック修飾**が少ないと考えられています。その結果、ゲノム安定性が高く、より均質で安全性の高いiPS細胞の製造が可能となります。

将来的に、自家臍帯血由来iPS細胞を用いた治療法が確立されることで、ステムセル研究所のさい帯・臍帯血保管サービスの利用者が、iPSポータルのiPS細胞製造サービスを通じて新しい治療法にアクセスし、その恩恵を享受できるスキームの構築が期待されます。

*ゲノム変異:細胞が分裂を繰り返す過程などでDNA配列に生じる変化を指します。遺伝情報の誤りや欠損・置換などが含まれ、細胞の性質に影響を及ぼす場合があります。

**エピジェネティック修飾:DNAの配列自体は変化しないものの、DNAの部分的な化学変化によって遺伝子の働きが変わる現象を指します。加齢や環境要因によって蓄積することが知られています。

株式会社iPSポータル

iPS細胞などの幹細胞技術やゲノム編集技術などの新しい技術を取り入れたCell-Techにより、創薬や再生医療のみならず、生活習慣病予防や健康美容分野、更にはそれらに関わる産業全般の研究及び事業化を促進し、生命科学の発展に貢献します。

設立年月日 : 2014年7月31日
資本金等  : 8億3,100万円(資本金9,900万円、資本準備金7億3,200万円)
代表取締役社長 : 小林 正和(こばやし まさかず)
本社 : 京都市左京区田中門前町103番地5 ルイ・パストゥール医学研究センタービル
TEL/ホームページ : 075-707-1057 /  https://ipsportal.com/

プレスリリースはこちらから

Click here for the English version

2025年10月6日(月)は「世界脳性まひの日(World Cerebral Palsy Day)」です。この日は、世界各国で脳性まひに対する理解を促進する取り組みが行われています。日本国内では、およそ1,000人に1~6人の子どもが脳性まひと診断されており※1、出産時のトラブルなどが要因となることが知られています。脳性まひは一生涯にわたり続く運動機能障害であり、ご家族の日々のサポートが欠かせません。

国内シェア99%を誇る「さい帯・さい帯血ファミリーバンク」を運営する株式会社ステムセル研究所(本社:東京都港区、代表取締役社長:清水崇文、以下「当社」)は、脳性まひと診断された息子さんに当社で保管されたさい帯血を実際に投与されたご家族の体験を取材し、その様子をまとめたインタビュー動画を公開いたしました。

※1臨床研究実施計画番号: jRCTa060200018 https://jrct.mhlw.go.jp/latest-detail/jRCTa060200018

きょうだいのさい帯血投与で臨床的な改善――母親が語る保管の意義

鹿児島県在住の柴田直美さんは、脳性まひの長男を含む3人のお子さんがいます。長女・次女のさい帯血を保管していたことで高知大学の臨床研究に参加し、実際にきょうだい間のさい帯血投与を受けました。投与後には運動機能や発達において症状の改善が見られ、インタビューでは息子さんの写真を交えながら、その経験を母親として率直に語っていただいています。

柴田さんインタビュー動画はこちらから

動画のハイライト
・さい帯血を保管し、臨床研究へ参加した経緯
・投与前と投与後で感じたお子さまの変化
・投与をきっかけに訪問看護ステーションを立ち上げ、同じ境遇の家族を支援

国内臨床研究で成果――安全性を確認、運動機能や発達の改善の可能性を示唆

柴田さんが参加された高知大学の臨床研究では、脳性まひをもつお子さまに、きょうだいから提供されたさい帯血を投与する取り組みが進められています。先日、この研究成果をまとめた論文※2が発表され、きょうだい間さい帯血投与の安全性が確認されただけでなく、運動機能や発達において臨床的な改善につながる可能性が示されました。さらに同大学では、お子さまご自身のさい帯血を用いた臨床研究も先行して行われ、論文として報告されています。詳しくは、当社サイト「HOPECELL NEWS」でも情報を発信しています。こうした一連の成果は、日本における臨床研究が着実に進展していることを示しており、さい帯血の持つ新たな可能性を考えるうえで大きな一歩となっています。

※2 Safety and feasibility of allogeneic sibling cord blood infusion in Japanese children with cerebral palsy:A single-center pilot study Brain & Development 47 (2025) 104443

ステムセル研究所の使命――家族の想いを未来へ

当社は、さい帯・さい帯血保管において国内シェア99%を占め、これまでに10万件以上の検体をお預かりしてまいりました。25年以上にわたり築いてきた医療機関とのネットワークと全国規模のインフラを活かし、毎年約1万人のご家族に選ばれています。
私たちの使命は、ご家族の大切な想いを未来につなぐことです。今回の発信を通じて、さい帯血の研究や臨床応用の可能性を広くお伝えし、一人でも多くの方に希望と選択肢をお届けしてまいります。

※2022年3月期より「さい帯」保管サービスを開始

プレスリリースはこちらから

Click here for the English version

当社は2025年9月20日(土)に開催される「ログミーFinance 個人投資家向けオンラインIRセミナー」に登壇いたしますので、下記のとおりお知らせいたします。
本セミナーを通じて、株主・ステークホルダーの皆様をはじめ、多くの投資家の皆様に当社の事業内容および成長戦略についてご理解を賜れれば幸いです。是非ご参加ください。

1.開催日時: 2025年9月20日(土) 12:00~17:00
※当社出演は13:55~14:45までの予定です。

2.開催形式: オンラインでの開催

3.参 加 費: 無料

4.お申込み: お申込み・詳細につきましては、以下のログミーFinance公式サイトをご覧ください。
https://finance.logmi.jp/ir_live/808
※ご視聴にあたっては、お名前やメールアドレス等のご登録が必要となります。

プレスリリースはこちらから

当社は、2025年9月26日(金)・27日(土)に東京ビッグサイトで開催される日本経済新聞社及び 日本取引所グループ主催「日経・東証IRフェア2025」に初めて出展いたします。

代表取締役社長の清水が両日とも13時~15時にブースへ常駐し、投資家の皆様に直接 お話しさせていただく時間を設けております。

事業の現状や将来性について、トップ自らの言葉で お伝えしますので、ぜひお立ち寄りください。

 

 

日時 2025年9月26日(金)、27日(土)

10:00~17:00

会場 東京ビッグサイト 西3・4ホール

(東京都江東区有明3-11-1)

当社小間番号:133

参加方法 参加には事前登録が必要となります。

お申し込みにつきましては、公式サイトをご覧ください。

日経・東証IRフェア2025 公式サイト:https://ps.nikkei.com/irfair/

 

プレスリリースはこちらから

 

当社は、2025 年 7 月 15 日開催の取締役会において、以下のとおり、インドネシア最大級の複合企業体(コングロマリット)シナルマスグループ創業家のファミリーオフィスである BIG RAINBOW INVESTMENT PTE. LTD.(以下、同社)との間で、東南アジア地域における細胞バンク事業の展開を目的とした合弁契約を締結することを決議しましたので、お知らせいたします。

詳細についてはプレスリリースをご覧ください。

▼プレスリリースはこちら

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000056.000026419.html

少子化が深刻化し、2024年の出生数は統計開始以来初の70万人割れとなる中、さい帯・さい帯血の保管数はむしろ増加を続けています。株式会社ステムセル研究所(本社:東京都港区、代表取締役社長:清水崇文、以下「当社」)は、1999年から提供する「さい帯血」保管と、2021年から開始した日本初となる「さい帯」保管を合わせ、2025年3月期で累計10万件を突破したことをお知らせいたします。

 

【さい帯・さい帯血保管が注目される背景】

2024年の日本の年間出生数は約68万人と、過去最低を記録しました。少子化の進行に歯止めがかからない状況の一方で、当社が提供する「さい帯・さい帯血保管サービス」の件数は年々増加を続けています。これは、限られた出産機会にこそ“いのちを守る備え”としての細胞保管に価値を見出すご家族が増えていることを意味しています。

近年は、さい帯血を用いた臨床研究が進展しており、当社にさい帯血を保管された方を対象として、脳性まひや自閉症スペクトラム障害(ASD)に対する研究が行われています。さらに、2023年6月には「ファミリー上清®製造サービス」を開始。これは、保管したわが子のさい帯から幹細胞培養上清液を製造し、ご家族が医療機関を通じて活用できるサービスで、エイジングケアや再生医療の分野でも注目が集まっています。

 

【累計10万件という実績が語るもの】

下記のグラフは、当社における「さい帯血」と「さい帯」の累計検体数の年度別推移です。2021年3月期から「さい帯」保管サービスを開始した後も着実に件数を伸ばし、2025年3月期には10万件を突破しました。

長年にわたり多くのご家族に選ばれてきた背景には、グローバル水準の品質管理と安心の保管体制があります。
当社は全国2,000超の産科施設と提携し、全国どこからでもさい帯・さい帯血を48時間以内に搬送できるインフラを整備。
搬入された検体は、再生医療に用いる細胞の製造について厚生労働省の許可を受けた自社施設で丁寧に処理され、最新鋭の液体窒素設備と24時間体制の監視システムのもとで、安定的に凍結保管されています。25年間無事故の実績が、当社の信頼性を支えています。

私たちは、「預けた細胞が、必要なときに安全に使える」という信頼に、これからも真摯にお応えします。

 

※2021年3月期より「さい帯」保管サービスを開始

 

【これからのステムセル研究所】

今後も私たちは、保管の「その後」にこそ価値を提供できるよう、医療機関連携による活用支援や啓蒙活動の展開等の取り組みを進めてまいります。

ステムセル研究所は、細胞を“保管する”だけでなく、“活かす”未来医療の社会インフラを目指します。

 

プレスリリースはこちらから

 

資料請求 オンライン
見学会